子犬を迎えたいと考えており飼育にかかるお金の目安が知りたいです。またペット保険はどのように考えればよいでしょうか。


今回、回答いただく先生は…
髙柳 万里先生(たかやなぎ まり)
プロフィール
  • ペットを一生涯飼育するにはそれなりにお金も覚悟も必要です。
  • ペット保険は免責(保険金が支払われない場合)を確認しましょう。
  • 家計に負担がかかりすぎないように注意しましょう。

  中野 佳代さん(仮名 41歳 パート)のご相談

子どもたちにせがまれ、近いうちに小型犬(ミニチュアダックス)を家族に迎える予定でペットショップを見て回っています。先日、犬を飼っている友人に、犬も高齢になれば病気やケガが増えて医療費が高額になると聞き、ペット保険は考えたいと思っていますが、犬と暮らすこと自体が初めてなので、そもそもどれくらいお金がかかるのかよくわかりません。小型犬を一生飼育するためには、どのような出費があり、どのくらいお金がかかるものなのか教えて頂けたらと思います。

中野 佳代さん(仮名)のプロフィール

家族構成
中野 佳代さん 41歳 パート(ご相談者)
中野 幸次さん 42歳 会社員(夫)
長女 12歳
長男 10歳

初期費用+年間費用×平均寿命でおおよその目安が計算できますが、病気やケガなどのイレギュラーな費用もかかる場合もあるので、生涯費用よりも年間費用・イレギュラーな費用を考慮してペット保険加入を検討しましょう。

中野さん、この度はご相談ありがとうございます。
今までペットと暮らした経験がないと、実際にどのような出費がかかるのか、イメージが浮かびづらいですよね。今回はお迎え予定のミニチュアダックスの場合で試算してみましょう。
ここ数年のコロナ禍の影響によりペット需要が急速に高まり、とりわけ子犬の価格が高騰しています。ミニチュアダックスフンドの最近の価格帯は20万円~40万円前後のところが多いようですが、生体価格については試算から除外します。

初期費用とは?

最初に子犬を迎え入れる際にかかる費用です。
犬を初めて我が家へ迎え入れるときには、ペットショップやブリーダーからの購入費用のほか、以下の準備のための費用が必要です。

  • ・首輪やリード
  • ・犬用ケージまたはサークル
  • ・クレート(ドッグキャリー)
  • ・犬用の食器など

クレートは、災害時のペットの移動手段も兼ねている為、ある程度強度があり、持ち運びに適したタイプ(小型犬用で約5,000~10,000円程度)がお勧めです。飛行機移動がある場合、航空輸送基準をクリアしたクレートを最初に購入しておくことで、その都度空港で航空会社のクレートをレンタルする手間と費用を省くことができます。また、ケージについてはサイズや素材にもよりますが、約10,000~30,000円程度で探すことができます。
小型犬の場合、初期費用としては、50,000円程度を想定しておくとよいでしょう。

年間にかかる費用

①日常生活にかかるコスト
毎日の食事や、消臭ビニール袋等の消耗品の費用です。

  • ・ドッグフード
  • ・犬用おやつ
  • ・消臭ビニール袋(排せつ物の処理用)
  • ・トイレシート
  • ・水道高熱費

標準的なペットフードや消耗品を使用した場合、小型犬なら月平均3,000円~4,000円程度みておくとよいでしょう。年間に換算すると、約40,000~50,000円程度となります。また、猛暑の時期などは飼い主の留守中も冷房をつけておく必要がある為、光熱費等についても若干プラスとなります。

②定期的にかかるコスト

  • ・各種ワクチン接種代
  • ・フィラリア症予防薬
  • ・ノミ、マダニ駆除薬代
  • ・定期健康診断代

厚生労働省が定める狂犬病予防法により、生後3カ月以降のすべての犬に対し、年1回の狂犬病ワクチン接種が義務付けられています。動物病院によって異なりますが、狂犬病ワクチン費用は通常3,000~4,000円程度です。その他推奨される7種混合ワクチン等については5,000~10,000円程度みておくとよいでしょう。
年間では、健康診断も含め予防医療費として、約30,000円程度の出費が想定されます。

③その他費用

  • ・トリミング料金
  • ・ペットホテルの宿泊料金
  • ・ペットシッター代

シャンプー・カットや爪切り、耳掃除などのトリミング代は、小型犬では平均4,000~6,000円のところが多いようです。2か月に一度トリミングに通うとすると、年間で36,000円程度の出費が想定されます。

ここまでの費用を合計すると、年間費用は約116,000円となります。
ミニチュアダックスの平均寿命は13年から16年とされているため、16年間飼育すると、以下の計算式となります。
初期費用 50,000円+(年間費用 116,000円×平均寿命16年)=1,906,000円
目安としては、約200万円程度かかる計算になります。

イレギュラーな費用

上記の初期費用や年間にかかる費用の他に、健康診断などの予防医療費と異なり、急きょ出費が必要となるのが病気やケガの医療費です。

  • ・不慮の事故や病気による動物病院の医療費
  • ・動物病院への交通費
  • ・不妊去勢手術費用
  • ・ペット用オムツや衛生用品代

実際の治療費の金額は、各症状や治療法により異なりますが、やはり医療費への備えについては中野さんも検討されている民間の「ペット保険」が活用できます。一般的には犬種や年齢、動物病院での支払割合等により保険料が決定されます。0歳のミニチュアダックスフンドの場合、月払保険料は1,000円~2,000円程度が相場ですので、ペット保険に加入された場合、年間費用の116,000円に2万円前後が加わることになります(保険会社やプランによって異なります)。
なお、ペット保険は原則として更新タイプである為、犬種や年齢により更新の都度、保険料が変更となりますのでご注意ください。

健康体のペットへ施す不妊去勢手術については、ペット保険の補償対象外となるケースがほとんどです。不妊去勢手術費用は、通常小型犬で30,000円~50,000円程度かかりますが、健康状態や処置の種類によりオプション料金が発生する場合があります。犬の去勢手術や避妊手術に対して、助成金や補助金が出る自治体もありますので、かかりつけの動物病院や、お住まいの地域の獣医師会などに確認してみましょう。
ペット用オムツについては、排せつがコントロールできなくなる高齢犬には必要となるものです。我が家のパピヨンは、1枚当たり約100円のオムツを毎日2枚程使用していたため、オムツ代だけで月に6,000円程かかっていました。高齢犬には、介護に伴う諸費用も別途必要となります。

このようにペットは生きている限り、様々な費用がかかります。大切なペットを一生涯、最後までお世話をすることは飼い主の責務ですので、責務を果たすためにも、家計に無理のない範囲の出費に抑えられるか確認してみましょう。お金も時間も手間もかかりますが、何よりペットとの暮らしはお金には代えがたいたくさんの喜びにあふれています。ぜひ、家計管理しつつペットとの暮らしを楽しんでくださいね。

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