憧れていたバイク免許を取りました。購入にあたり、保険や諸費用、手続きについてアドバイスをお願いします。


今回、回答いただく先生は…
 
井上 信一先生(いのうえ しんいち)
プロフィール
  • 自賠責保険の保険期間の満了切れには注意しましょう
  • ベターな任意保険の選択は、長い目で必要なものを徐々に選んでいく緩い思考で
  • かかる諸付帯費用についても心づもりを持ちましょう

  立花 恭太さん(30歳 仮名)のご相談

昔から憧れていたバイクに乗りたくて免許を取りました。近々購入する予定です。学生時代から乗っていた自動車を手放して以来数年経つので、自賠責保険についても、その内容や新規加入時・更新時の手続き等を覚えてなく自動車の場合との違いもよくわかっていません。また、250cc以下のバイクでも任意保険は必要でしょうか。必要であればその選び方などのアドバイスをいただけますか?

立花 恭太さん(仮名)の家族のプロフィール

家族構成 日常的に保有・使用している乗り物など
本人(30歳) 会社員 なし、近日にバイクを購入予定

初期費用だけでなく年間のランニングコストも忘れずに。
先々のライフイベントも考慮しながら趣味に費やせる費用を確保し、人生を楽しく謳歌しましょう!

立花さま、ご相談ありがとうございます。
バイク乗り恰好良いですね!憧れます。しかし、そのためには万一の不安を軽減する準備をし、経済面での心づもりも持っておく必要がありますね。今回はバイク購入に伴い必要となる保険や費用まわりを中心にお答えいたします。

自賠責保険は強制保険、手続き等にも注意を

法律で加入が義務付けられた自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)は、バイクに乗るだけの場合でも加入は必須です。自賠責保険はバイクの排気量と保険期間の長さで保険料が変わりますが、法律で定める強制保険ゆえ、どこで契約してもどの損害保険会社を選んでも、補償内容や保険料は同じです。自分が便利なところを選べばよい訳です。

一般的にはバイク購入店等で新規加入(中古等の場合で保険期間が残っていれば名義変更)の手続きを行えます。しかし、自賠責保険は保険期間が切れてしまうと、万一の際に必要な補償が受けられないばかりか、法令違反のペナルティを負ってしまうので要注意。仮に後述する任意のバイク保険に加入していても、任意保険で補償されるのは、あくまでも自賠責保険の補償額を超える部分のみ。本来、自賠責保険で補償されるべき額はまるまる自己負担の扱いとなります。
また、自賠責保険には自動更新がないので、オーナーがつど新規で入り直す手続きをしなければなりません。自動車や250ccを超えるバイクであれば車検が義務付けられているので、一般的に保険代理店も兼ねる販売店や修理工場等で、車検とあわせて自賠責に入り直せます。しかし、250cc以下のバイクは車検を要しないため、ナンバープレートに貼られている保険満了期日をチェックし、保険の契約を自分で行わねばなりません
とはいえ、保険期間の満了が近づくと保険会社から通知はちゃんときますので、通知が届いたら余裕をもって手続きをすれば問題ありません。車検のないバイクの自賠責保険の契約は、郵便局やWEB上のほか、全国にチェーン展開する大手のコンビニでも簡単にできます(コンビニによりやや手順が異なります)が、任意のバイク保険を契約するならば、その損害保険会社で任意保険と一緒に契約すれば管理の面倒もなく、満了切れの心配も減るでしょう。
なお、契約の際には、軽自動車届出済証(126cc以上250cc以下の場合)、標識交付証明書(125cc以下の場合)、自動車検査証(車検証 250cc超の場合)等の書類と、これに記載されている諸情報も必要なので紛失せぬよう注意しましょう。

任意のバイク保険の必要性とその選び方

任意保険は文字どおり加入するのかしないのか、加入するならどういう内容にするのかを、必要に応じて自分で選び自分で決める保険です。自賠責保険と異なり、損害保険会社により補償内容や保険料、付帯サービス等が若干異なります
まず、任意保険(いわゆるバイク保険)に入るのが良いのか否かについては、最終的には立花さまご自身の判断に委ねるところですが、やはり自賠責保険だけでは最低限の補償しかなく、備えとしては不安も残るところ。自賠責保険は、事故相手の身体や生命に係る損害に対する対人賠償しか補償せず、事故相手の車両やモノに係る損害に対する対物賠償、自身の死傷、そして自身のバイクの車両損害等は補償されません。
対人賠償補償についても、ケガの場合で120万円、死亡の場合で3,000万円、後遺障害では4,000万円(常時介護を要するような場合)が限度のため、支払わねばならない損害賠償額が、自賠責保険からの保険金で不足すれば、残りは全て自分で賄わねばなりません。
もし事故を起こしたら、どちらが加害者でどちらが被害者であろうが、その過失責任の割合をどう判断されようが、それぞれのその後のライフプランは根底から崩れる事態にもなりかねません。人身事故に係る損害賠償額は数億に及ぶこともあるのですから。
せっかくの趣味。やはり任意保険も検討するのが安心でしょう。

さて、任意のバイク保険の選び方ですが、まずは必要な補償内容とその額を考え、次に付帯サービスの内容の充実度も踏まえ、同等の条件で保険料の安い損害保険会社を選ぶのが基本的なセオリーです。自賠責保険と同様、販売店等でも取り扱っている場合もありますが、いろいろ比較したい場合は、一度に複数社の見積もりを行えるWEB上の無料サイトも多数あるので、これを利用すれば便利でしょう。
補償内容については、対人賠償補償と対物賠償補償は保険金額無制限とするのが無難です。そもそも賠償責任保険は保険料が廉価ですが、保険金額の多寡による保険料の差もそう大きくはありません。
自身の死傷については既に加入している生命保険会社等の死亡保険や医療保険があれば補償(保障)は重複する分野です。死亡や入通院の原因として、バイク事故の場合が病気の場合より補償(保障)を手厚くするのもおかしな話。単独でバイクを運転するのであれば、別途、生命保険等とあわせて検討しても良いかもしれません。ただし、二人乗りをする可能性がある場合、バイク保険に人身傷害保険等をセットしておき、同乗者のケガについては人身傷害保険で補償できるようにすれば良いでしょう。人身傷害保険の適用だけで対人賠償保険を使わなければ、更新後のノンフリート等級制度の保険料が値上がりすることはありません。
自身のバイクの車両損害補償は、契約する保険金額が保険料の多寡に最も影響するので悩ましいところです。購入するバイクの時価額で契約するのが一般的ですが、高価で特殊な修理を要するようなら、保険料の負担は重くなりますが最大評価額で契約しておくのが安心です。しかし、仮に全損でもそこまで大きな損害額にならないのなら、自身で適切な保険金額を設定するのも一考です。修理を要する場合でも一定の自己負担を免責金額として設定し契約すれば保険料も抑えられます。
付帯サービスも何が良いか迷いそうですが、バイク保険は大抵1年契約なので、様子をみながら必要なもの、不要なものを見極めて更新していけばよいでしょう。
バイクの盗難も心配なところ。盗難への備えには、別途単体の盗難保険やメーカー補償に加入するのが一般的ですが、バイク保険の中には盗難補償を付帯できるものもあります。盗難補償の有無でバイク保険を探してみるのも1つの考え方ですね。
バイク保険の考え方、およびノンフリート等級制度については、以下の記事もご参照下さい。

バイク保険の考え方についてはこちら

https://www.setsuyaku-lifeplan.com/life/ins/9833/

バイク保険にも共通するノンフリート等級制度についてはこちら

https://www.setsuyaku-lifeplan.com/life/ins/10078/

バイク購入や保有に係る費用も心づもりを持ちましょう

バイクを購入する際にかかる費用は車両本体の価格だけではありません。自賠責保険や税金のような法定費用、公道を走行するために不可欠な各種手数料があり、これらを含め「乗り出し価格」とも呼ばれます。車両価格以外に、概ね10万円程度を見込んでおくと良いでしょう。

まず、購入時の初期費用としては、以下の費用がかかります。バイクの車体価格は好みによるところですが、選ぶバイクの排気量等に応じても、これに伴う費用は異なります

登録手数料・登録代行手数料 役所や陸運局へ登録しナンバープレートを取得する費用
またはその代行を含めた手数料
名義変更手数料 中古車の場合に必要
整備手数料 店頭に並んでいた車体を行動走行可能にする整備費用
購入するバイクの状態による
納車費用 購入店から自分で取りに行けば不要
自動車重量税
  • 原動機付自転車(排気量125cc以下):不要
  • 軽二輪自動車(排気量126~250cc以下):4,900円(新車の場合のみ)
  • 小型二輪自動車(排気量251cc以上):初期登録からの経過年数に応じ車検時に毎回必要
バイク本体費用+諸手数料に係る消費税 車両本体、オプションや装備品・ヘルメットやグローブ、各種手数料にも消費税は課税

参考:一般社団法人 日本二輪車普及安全協会

次にランニングコストである維持費は以下のとおりですが、同様に選ぶバイクによって必然的に異なります。

自賠責保険 排気量と保険期間の長さで異なるが、どこで契約しても補償内容と保険料は同じ
任意のバイク保険 損害保険会社により異なる
車検費用 排気量251cc以上の場合
軽自動車税 原動機付自転車:2,000円~2,400円/年
軽二輪自動車:3,600円/年
小型二輪自動車:6,000円/年
メンテナンス費用 エンジンオイルやタイヤの交換など
その他 ガソリン代、駐車場代(排気量によりマンション等の駐輪場に停められない場合もある)等

参考:同上

ランニングコストについては、その乗り方で変わってきます。また、メンテナンスをこまめに行えば深刻な故障等で大きな出費を防ぐことも可能でしょう。これらは徐々に慣れていくほかに手はありません。なお、法定費用の一種である軽自動車税は、毎年4月1日時点の所有者が1年分を納付するしくみなので、将来的な買い替えや廃車にする際には3月中に行うのも1つの工夫でしょう。
また、自賠責保険に関しては長期契約になるほど割引率は増すので、長く運転する予定であれば、保険期間を長期で契約するのが断然お得といえます。

保険期間 保険料(250ccの場合) ※排気量により変わる
1年 7,100円(7,100円/年)
2年 8,920円(4,460円/年)
3年 10,710円(3,570円/年)
4年 12,470円(3,117.5円/年)
5年 14,200円(2,840円/年)

参考:同上(沖縄県、離島等の一部地域を除く)

人生を豊かにするためにも、趣味にお金をかけることは大いに勧奨すべきと、個人的に考えます。しかし、限られた収入の中からのやりくりはバランスも大事。日常的な家計の消費に回すお金、生活する上での充足度を満たすために自分への投資に回すお金、そして将来的に希望するライフイベント実現のために蓄えておくべきお金を、バランスよく配分することが肝要です。そのためにも、ひとつの趣味にかかる初期費用はもちろん、時間の経過と共にインパクトが大きくなるランニングコストがどれくらいかかるのかを知っておくことは必要であり、浪費を控えつついかに軽減するかの工夫も大切といえるでしょう。

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ドコモスマート保険ナビ バイク保険比較 3秒で簡単 瞬間!比較見積もり そのままネット完結可能! 今すぐ比較する そのバイク保険保険に加入加入してますか? 125cc以下のバイクでも保険加入は必要です。

68歳のリターンライダーです。年齢リスクなどを考えバイク保険はどのように加入すれば良いでしょうか?
自動車保険の等級って何ですか?等級は保険料にどう影響するのですか?
単体のバイク保険へ加入するのと自動車保険にバイク特約を付けるのとではどちらがお勧めですか?

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