大学生の子供に国民年金のお知らせが届きましたが、学生も加入しなければならないのでしょうか。

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今回、回答いただく先生は…
森田 和子先生(もりた かずこ) プロフィール
  • 学生には国民年金の保険料を後払いできる制度があります。
  • さまざまな保障が含まれている学生向けの共済もあります。
  • 子供が運転免許を取得したら自動車保険のチェックが必要です。

  川本 美里さん(仮名 47歳 会社員)のご相談

大学生の子供に国民年金のお知らせが届きました。学生は入らなくてもよいと聞いたことがあるので、加入しなくても大丈夫でしょうか。あと、学資保険が終わってから子供は保険に入っていません。社会人になって自分で入ればよいと思いますが、それまで保険がないのも心配です。

川本 美里さん(仮名)のプロフィール

家族構成
家族 職業
本人(47歳)会社員
夫(49歳)会社員
長男(20歳)大学2年生

学生でも国民年金への加入は義務ですが、「学生納付特例制度」を利用すれば、保険料の納付が猶予されます。

こんにちは、川本さん。ご相談ありがとうございます。学生の国民年金への加入が任意だったのは以前のことで、現在は学生であっても20歳になれば必ず加入しなければなりません。ただし、学生の間は加入をしても保険料の納付を猶予してもらえる制度があります。詳しく確認していきましょう。

学生には国民年金の保険料を後払いできる制度があります

「20歳になったら国民年金」というキャッチフレーズを聞いたことはありませんか?学生の加入が任意だったのは以前の話です。現在は20歳になったら国民年金に加入し、保険料を納付する義務があります。老後の年金だけでなく、障害の状態になった場合の障害基礎年金を受け取るにも、国民年金に加入していたことが条件の1つとなります。

とはいえ、まだ学生で収入がないのですから保険料を支払うのは大変ですね。学生には在学中の保険料の納付を猶予してもらえる「学生納付特例制度」があります。これを利用すれば、国民年金に加入はしているけれど、在学中に保険料を納付しなくてもよい状態になります。対象になる学校の学生で、学生本人の所得が一定以下である人が利用できます。

学生納付特例制度を利用できる学校と所得基準
学校 大学(大学院)、短期大学、高等学校、高等専門学校、特別支援学校、専修学校及び各種学校(修業年限が1年以上の課程、私立は都道府県知事の認可を受けた学校)、一部の海外大学の日本分校(日本国内にある海外大学の日本分校等で、文部科学大臣が個別に指定した課程)
※夜間・定時制課程や通信課程も含む
所得基準 申請者本人のみの所得が
~118万円+扶養親族等の数×38万円+社会保険料控除等

学生納付特例制度を利用するには申請が必要です。自治体の国民年金担当窓口や年金事務所の他に、学校が代行事務の許認可を受けていれば、学校でも申請できます。事務代行の許認可を受けている学校は、日本年金機構のホームページでも確認することができます。

日本年金機構 「学生納付特例対象校一覧」
https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/menjo/gakutokutaisyouko.html

猶予された保険料は、10年以内であれば後から納める(追納)ことができます。義務ではありませんが、追納しなかった月数に応じて老後に受け取る年金が減ることになります。保険料には、承認を受けた翌年度より3年度目以降から経過期間に応じた加算額が上乗せされるので、早めに追納した方がお得ですね。
また、子供の国民年金の保険料を親が支払った場合には、社会保険料控除の対象になるので、親の税金が軽減される場合があります。余裕があれば、親が負担してもよいでしょう。

さまざまな保障が含まれている学生向けの共済もあります

学資保険が終わった後で保険に入っていないとしても、医療費などをご両親が負担できるようであれば、保険にこだわる必要はありません。
しかし、保険がないことで不安を感じるのであれば、大学生協などで扱う学生向けの共済も検討できます。病気やケガの保障に加えて賠償責任保険などもセットされ、学生が備えておくと安心できる保障内容になっています。入学時に案内され、他の手続きと一緒に意識せずに加入していることもあります。確かめてみましょう。
また、一般的な生命保険などに親が契約者となって加入することもできます。契約者は後から変更することができるので、学生の間は親が契約者となって保険料を支払い、社会人になったら契約者を親から子供に変更し、子供自身で保険料を支払うようにします。若い世代でも病気などのために保険への加入が難しくなる場合があるので、加入できる時に加入しておく、と考えてもよいでしょう。

子供が運転免許を取得したら自動車保険のチェックが必要です

もう一つ注意しておきたいのが自動車保険です。大学生のうちに運転免許を取得する学生も多いのですが、運転をするなら自動車保険は必要です。親が加入する自動車保険で家族の運転時もカバーできるのであれば、年齢制限を確認しておきましょう。家族の運転が補償の範囲に含まれていても、例えば「30歳以上限定」であれば30歳未満のお子様の運転は対象外です。一般的に補償内容の見直しは保険期間の途中でも(更新の時期でなくても)できます。運転する家族の全員が対象になるように見直しておきましょう。

「もう大学生だから本人に任せればよい」と考えてしまいがちですが、まだ社会経験が十分にあるわけではありません。学生の間は、親の方でも国民年金や保険について気を配ってあげるとよいのではないでしょうか。


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