2025年問題の次は2040年問題 ~年金と預貯金取り崩しだけで暮らせない時代がすぐそこに~

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年金と預貯金取り崩しだけで暮らせない時代がすぐそこに

高齢者人口は、「団塊の世代」(昭和22~24年生)が75歳以上となる2025年には3,657万人に達すると推定されています(高齢社会白書・平成28年版)。そこで国は、寿命が延びて長期化する高齢期に向けて就労の拡大・多様化に向けた年金の指針を示しました(社会保障審議会・年金部会第5回・平成30年10月10日)。これで、2019年10月1日の消費税率の引き上げにより、税と社会保障の改革の方向性に目途がつきました。

今後国は、2025年問題よりもっと深刻な事態に陥るであろう、団塊ジュニア世代 (昭和46年~49年生)が65歳以上となる2040年問題の周知に動き始めるでしょう。実は、いろんなことが分かってくると、団塊ジュニア世代の子世代<平成生まれ世代> の方が更に深刻です。だからこそ、親世代は子世代に時代の変化を伝えていく必要がありそうです。今回は、各種統計をもとに、今後、人生が予想以上に長くなりそうなことに気づく大切さについてお話しします。

65歳が特定の年齢まで生存する確率

     
統計によると、2015年時点で65歳を迎えた1950年(昭和25年)生まれは、男性の3人に1人、女性の5人に3人が90歳まで長生きすると見込まれています。1990年生まれ(2025年65歳)については、男性の5人に2人、女性の3人に2人が90歳まで長生きするという見込みです。まさに人生100年時代のリタイアメントプランが求められる驚異的な数字です。

近年、健康状態の伸びが平均寿命の延びを上回る

健康寿命 (日常生活に制限のない期間) は伸びており、2016年(平成28年)時点で、男女ともに健康寿命の延びが平均寿命の延びを以下のように上回っています。

平成22年 → 平成28年 (平成29年)
男性 女性
健康寿命の延び 1.72年 1.17年
平均寿命の延び 1.43年(1.54年) 0.84年(0.96年)

高齢期の悩みや不安は「老後の生活設計」

統計によれば、現在の生活に満足している人は約7割とかなり高い一方、日頃の生活に悩みと不安を抱いている人も63.0%、不安などの内訳は「老後の生活設計」が55.4%、「自分の健康について」が54.5%となっています (国民生活に関する世論調査・平成30年度)。

また、老後の生計を支える手段として頼りにする1番目を「公的年金」とする人が52.5%いますが、一方で年金が十分かどうかについて不安を持つ人が81.0%を占めています(社会保障を支える世代に関する意識調査・平成28年)。そのつぎが「自分または配偶者の就労による収入」で29.8%を占めています。2番目に頼りにする手段は「貯蓄または退職金の取り崩し」が27.9%と最も高く、次いで「公的年金」の19.2%となっています。

老後の悩みや不安の内容

過去の常識が通用しない時代到来? ~未来の変化を先取りして動きだそう~

リタイアメントプランと言えば、定年を迎えた60歳以降もゆるやかに働き、その後年金と、退職金などを含めた預貯金を取り崩しながら暮らすイメージでした。しかし、急速な長寿化でそうしたマネープランも変わらざるを得ません。
高齢期が長くなれば、当然に取り崩せるお金が足りなくなり、やりたいことがなくなったあと、長くなった時間を持てあます人も増えそうです。時代の変化を楽しむには、早いうちから、自分で課題に気づき自分の進みたい方向性を見つけ今自分にできることから実践していくといいですね。

自分と向き合って、リタイア後の暮らしで気になる点など思いつくまま書き出してみよう

自分は長い人生に向けて、これからどう生きたいのか? →働き方・暮らし方等大切にしたいこと
年金の受給開始年齢はずっと変わらない? →自分の年金はできる限り増やしておこう
長生きだと老後資金がどのくらい不足? →具体的にゴールを決めて試算してみよう
何が一番幸せと感じるのか? →些細なことでいい、他人と比較しない
何が不安なのか? →不安が分かれば対策も立てやすい
未来はどう変わるのか? →高齢期の自分を予想して未来においてみよう  等

今、私たちに未来の変化を先取りする意識改革と行動が求められています。これまででは考えられないくらいの長生きが待っている高齢期の楽しみが得られるなら、今から動いてみる価値がありそうです。
初めは本当に些細な気づきから始まり、行動してくことで、それが次の発見に繋がり、さらなる気づきにたどりつくことが多々あるからです。

蛇足ですが、2025年問題対策で年金も2020年に少し変わります。年金に興味があるのは高齢者ですが、年金は既得権があるので既に受給している人はあまり変わりません。
変化の時代、本当に年金知識が必要なのはこれから年金を受け取る世代です。誰もが気にする年金のことを、知って学ぶことから自分のこれからを考えるヒントにするのもいいでしょう。まさに、人生100年時代をより豊かにできるかどうかは、あなた次第と言えそうですね。