消費税アップに際し、家計管理で注意すべきことはありますか?

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今回、回答いただく先生は…

鈴木 暁子先生 (すずき あきこ)
プロフィール
  • 消費税の影響を確認しましょう。
  • 増税時の家計管理は支出のコントロールがポイントです。
  • 住宅取得を考えるポイントは増税よりもライフプランで。

  平田京子さん(仮名 38歳・パート主婦)のご相談

この秋に消費税が上がる予定になっていますが、家計がますます厳しくなりそうです。家計管理はどのようなことに注意すれば良いでしょうか。また、数年後にマンション購入を検討していましたが、増税前に購入したほうが良いのでしょうか?

平田京子さんのプロフィール

家族構成
家族 年間収入
本人
(38歳・パート主婦)
年収100万円

(35歳・会社員)
年収600万円
子ども
(4歳・幼稚園)

宣伝に惑わされず勢いで駆け込み消費をしないこと。
家計見直しのきっかけとして活用しましょう。

消費税の影響を整理しましょう。

平田さん、こんにちは。新しく始まる令和の時代に期待が高まる一方で、消費税増税という現実的な問題も頭が痛いですよね。そのせいか我が家の近所でも新築ラッシュとなっています。ただ、消費税はすべてのものに影響するわけではありません。まずは整理してみましょう。

①消費税がかからないものもある

私たちの身近なところで消費税がかからないものもあります。

  • 土地:戸建て、マンションいずれの場合も
  • 教育費関連:受験料、入学金、授業料、教科書など
  • 医療・介護費関連:公的医療保険対象の診療・治療代、薬代、公的介護保険対象の介護サービス費、
             施設利用料、介護用品など
②消費税が8%のまま据え置かれるものもある

軽減税率といって、生活上必須の食料品、特定の商品などは8%のまま据え置かれます。
ただ、同じ商品でもイートインは10%ですが、テイクアウトは8%。みりん(アルコール類に分類)は10%ですが、みりん風調味料(ノンアルコール類に分類)は8%など、線引きがわかりにくいため注意が必要です。

【軽減税率の対象となる飲食料品の範囲】

出典:国税庁HP

③購入時は非課税だが、使用時に課税されるものもある

コンビニや鉄道などのプリペイドカード、商品券などは、それ自体を購入した時は非課税ですが、使用した際に課税されます。

④増税に伴う施策もある

増税により最も大きな影響を受けるのが、マイホーム購入でしょう。金額が大きい分増税分はバカになりません。ただし、増税によりマイホーム購入に水を差さないよう住宅関連における施策の拡充も予定されています。

また、クレジットカードや電子マネー、コード決済などによるキャッシュレス購入は、利用額の5%(または2%)相当のポイント還元(2020年のオリンピック前までの期間限定予定)※も施策として打ち出されています。
このように、増税が私たちの生活のすべてにおいて悪影響を及ぼすわけではありません。

※ただし、事業者が参加申請をしないと還元対象にならないので、キャッシュレス決済すべてが還元対象になるわけではありません。交通系ICカードは対象事業者にならない可能性もあるなど、詳細が固まるのは直前になりそうです。


支出のコントロールがポイントです。

消費税は私たちの生活に密着した税金ですので、増税に際しての家計管理というと、やはり支出コントロールがポイントになると思います。
何より「無駄買い」「ついで買い」を減らすだけでも効果は高いです。また軽減税率を考えると、外食が多い家庭は直接に影響を受けますので、できるだけ自宅での食事(主婦にとっては大変だと思いますが)やテイクアウト、外に遊びに行く際もお弁当を作るなど工夫してみてはいかがでしょう。

ところで、せっかく家計管理を意識したタイミングですので、生命保険料など消費税のかからないものも含めて、一度きちんと家計の見直しをしてみるのも良いでしょう。最近の傾向で見直し効果の高いものとして、保険料のほか、通信費(携帯・スマホ料金)などがあります。洋服や靴類なども把握し、着回しなどを考えて次回の購入リストなどを作るのも衝動買いを防ぎ、必要なものだけを買うというシンプルな生活にもなりますよ。


住宅取得のタイミングは増税だけが検討ポイントではありません。

次に住宅取得と増税について考えてみましょう。増税によって影響を受けるものとして以下のものがあります。

  1. 建物の売買価格
    前章で述べたように、戸建て、マンションとも土地に消費税はかかりません。建物にはかかりますが、個人売買の中古物件(個人所有のマンションを、不動産仲介業者に依頼して売りに出しているようなケース)であれば消費税はかかりません。ただし中古物件であっても売主が消費税課税業者(個人所有のマンションを不動産会社が買い取り、直接売却するようなケース)であれば消費税がかかるので注意してください。
  2. 仲介手数料
    不動産会社への仲介手数料は「(売買価格×3%+6万円)×消費税」となるため、仲介手数料も増税の影響が及びます。
  3. 住宅ローンの事務手数料
    住宅ローンを組む際の事務手数料も消費税課税対象です。
  4. 司法書士報酬
    不動産登記などで司法書士に依頼する場合は、その報酬も消費税課税対象です。
  5. その他
    引っ越し費用、家具・家電の買い替えなどにも消費税がかかります。

一方で消費税増税に伴う住宅関連の施策として、住宅ローン減税の延長住まい給付金の拡充などが予定されています。実際には増税前後の金額の比較でどちらがオトクかを判断することになるでしょう。

ただ難しいのが、いわゆる業界の流れというものです。現在は不動産価格が高止まりと言われています。注文住宅やマンションも建築ラッシュとなっていますが、その分増税後に反動が大きくなる可能性もあります。そうなると、価格が下落し、消費税分を加味しても増税後のほうがオトクだったというケースも少なくありません。実際にオリンピックが終わるまで様子見する方も多いようです。

また私の立場からもうひとつ付け加えさせていただくとすれば、マイホームの買い時というのは増税も一つの要員ではありますが、それよりもライフプランが重要と考えます。もうすこし先の購入を考えていたけれど、増税にあおられて購入を早めてしまうのは大変危険です。どのような時でもまずは資金プランありきですから、自己資金の準備が十分でないのに慌てて購入を決めてしまうのは避けるべきでしょう。

現在はお子さまが小さいので京子さんはパートですが、将来もう少し稼ぎたいと思った時に、家庭と仕事の両立のしやすさ、お子様の教育環境なども重要な要素ではないでしょうか。本来は数年先で良いと思っていたということであれば、きちんと資金プランを出し、シミュレーションした上で、家族のライフプランと併せて時期を決めていただきたいと思います。

消費税増税ということで、売る側の商売意欲も、買う側の購買意欲もかなり高まっています。その勢いに流されることなく冷静に家計と向き合うことで、必要なもの、時期なども見えてくるはずです。


将来両親と同居し、老後の面倒をみるつもりです。 東京の不動産を相続すると、相続税は高いのでしょうか。
これから金利が上がりそうだと聞きます。 固定金利の住宅ローンは何がよいですか?