家計簿を続けるコツはありますか?今年こそは挫折しないようにしたいです!


今回、回答いただく先生は…
村井 英一先生(むらい えいいち) プロフィール
  • 貯蓄を増やすためなら、目標とご褒美の設定がポイント。
  • やりやすい方法でおおざっぱに記帳して、溜めないことが大切。
  • 家計簿の記帳が正確か、答え合わせをしてみましょう。

  伊藤 愛さん(仮名 29歳 主婦)のご相談

毎年、お正月に家計簿帳を購入して「今年こそは」と誓うのですが、1年間続いたことがありません。今年こそ、挫折しないで頑張りたいと思っています。家計簿が続くコツはありますか?

伊藤 愛さん(仮名)のプロフィール

家族構成
家族 年齢 年間収入
ご相談者 伊藤 愛さん 29歳(主婦)
ご家族 31歳(会社員) 350万円
長男 2歳
貯蓄額 50万円

まず家計簿を付ける目的を確認。自分のやりやすい方法で、毎日の習慣にしてしまいましょう。

1.目的によって家計簿は違う

毎年、家計簿の記帳が続かずに挫折してしまっているとのこと。よくわかります。家計簿に限らないのですが、何ごとも毎日続けていくというのは難しいものです。「今年こそは」と決意を新たにされているのは良いのですが、「頑張る」という気持ちだけでは長続きしません。努力して取り組むのではなく、毎日歯を磨くように、自然にできる〝習慣〟にしてしまえば苦にならないでしょう。習慣になるまでは、モチベーションをアップさせて途切れさせないようにしたいものです。

まずは、家計簿をつける目的を確認しましょう。家計簿をつける目的は人それぞれですが、それによってモチベーションアップの方法が違ってきます。例えば、「家計簿をつけることで、ムダ遣いをしていないかチェックしたい」と家計簿をつける人がいます。毎日、その日の支出をチェックすることが目的ですので、記録するのはノートなど簡単に書けるものがよいでしょう。とにかく毎日家計簿を開くことが肝心です。ちなみに、ただ記録するだけでも、十分に節約の効果はあります。毎日見直すことで、「使い過ぎちゃったな」「これは買わなくてもよかったな」という気づきがあるからです。

「わが家の支出が適正なのか、知りたい」という理由で家計簿をつける人もいます。このような目的であれば、家計簿アプリや家計簿ソフトを使うとよいでしょう。毎日の支出を入力していけば、自動的に集計と分析ができます。月末にまとめなくても、常に家計の状況が把握できるのは、モチベーションアップにつながります。利用している人の平均的な傾向が表示されるものもありますので、わが家の状況を客観的に見ることができ、使い過ぎを改めることにもつながります。

貯蓄を増やしたい」と家計簿をつける人も多いでしょう。この場合は、目標とそれを達成した時の〝ご褒美〟をうまく設定するのがポイントです。例えば、「住宅購入の頭金を貯めたい」では、目標の金額が大きすぎて、なかなかモチベーションの維持につながりません。それより最終目標を細分化して「今月は3万円を残そう」という方が、すぐ手が届き、継続しやすいものです。そして目標を達成できたら、自分にご褒美をあげましょう。少しのぜいたくであれば、貯蓄のマイナスにはなりません。頑張れば手に届くぐらいに目標を設定すると効果的です。

2.家計簿を続けるコツ

次は、家計簿を継続していくためのコツをご紹介いたします。

  1. ① 記帳を溜めない

    まずは家計簿の記帳を溜めないことです。毎日記帳することを習慣づけることが大切です。毎日の習慣になりさえすれば、それほど苦にはなりません。ちなみに、私の場合は買い物をしたら必ずレシートをもらい、自宅に帰ったらすぐにそれをテーブルの上に広げます。レシートが邪魔なのですぐに記帳するようになりました。

  2. ② ある程度おおざっぱに記帳する

    項目を細かく設定して、厳密に守ろうとするのは、挫折のもとです。ある程度はおおざっぱに記録していくぐらいでよいでしょう。例えば「スーパーで買ったものはすべて食費にする」などです。毎日レシートの中身を見ながら分類するのは手間がかかり、溜めてしまう原因になります。

  3. ③ 項目は自分のやりやすいように設定する

    分類の項目は、「食費、被服費、教育費」のような分け方にこだわる必要はありません。「必需品、趣味、ごほうび」のような分け方でもよいでしょう。かえってこのような分け方の方が、ムダ遣いが多かったことを確認しやすくなります。また、項目の変更も適時行いましょう。私の場合、コロナ禍となってから「外食」の項目をなくしました。パソコンの表計算ソフトを使うと、自分なりのアレンジが簡単にできます。

  4. ④ 頻度が少なく大きな支出は別に記帳する

    ファイナンシャル・プランナーとして、多くのご家庭の収支を伺っていますが、意外と抜け落ちるのが、旅行や家電購入などの大きな支出です。このようなものは、毎月かかるわけではありません。通常の家計簿に記帳してしまうと、月ごとの変化が大きく通常の家計を把握できません。しかしそのために除外してどこにも記録しないでおくと、年間の収支が大きく違ってしまうことがあります。毎月の支出とは異なる大きな支出は、普段の家計簿とは別に記帳しておくとよいでしょう。

3.1年間の預貯金の増減と比べてみましょう

1年間、家計簿を続けることができたら、実際の家計の収支と比べてみましょう。前の年の同じ時期と比べて、今の預貯金がどれだけ増えているか、あるいは減っているのかを確認します。

  • 今年の○月○日の預貯金-前の年の同じ日の預貯金=1年間に増えた金額(マイナスの場合は減った金額)
  • 1年間の手取り収入-家計簿で把握した1年間の支出=1年間に増えた金額(マイナスの場合は減った金額)

この2つを比べてみます。本来は同じ金額になるはずですが、家計簿の記録は実際の支出より少なくなりがちです。ある程度は「使途不明金」があるのはやむを得ません。ご家庭の収入やご家族の人数にもよりますが、この違いが10万円以内であれば、家計簿の精度は高いと言えるでしょう。10万円以上30万円以内であれば、毎日の記帳に漏れがあるようです。記帳の方法を見直しましょう。30万円以上も食い違うようであれば、何か大きな支出を見落としていると考えられます。臨時の支出の他、給与天引きの保険料や口座引き落としの支払いも確認しましょう。
1年間続けたら〝答え合わせ〟をすることも、家計簿を続ける上でのモチベーションになるでしょう。


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