この春から子供が小学校に入学します。学資保険に入っていないのですが、今から教育費を準備する方法がありますか。


今回、回答いただく先生は…
森田 和子先生 (もりた かずこ) プロフィール
  • 教育費準備の中心は大学の進学資金作り
  • 児童手当の振込先を変更して貯める
  • 中学2年生までに貯めてしまうのが理想的

  横山栞さん(仮名 38歳 主婦)のご相談

この春から子供が小学校に入学します。近くに公立の幼稚園がなかったので私立に通わせましたが、思ったよりもお金がかかったので児童手当は幼稚園の月謝に使ってきました。学資保険に入っていないことも心配です。子供にはできれば大学まで行かせてあげたいと考えていますが、いくら貯めればよいのかも、貯め方もわかりません。今からでも教育費を準備できる方法があれば教えてください。

横山栞さんのプロフィール

家族構成
家族 年収
本人
(38歳)
主婦 パート勤務
60万円

(37歳)
会社員
510万円
長男
(6歳)

教育費準備は大学の進学資金作り、小学校からでも遅すぎることはありません。
児童手当は確実に積み立て、習い事にお金をかけすぎないように。

こんにちは、横山さん。ご入学おめでとうございます。幼稚園でも保育園でも小学校入学前には意外なほどお金がかかりますね。教育費準備の中心は大学の進学資金作りです。スタートが遅れたとはいえ、遅すぎるわけではないので、計画的に貯めていきましょう。

大学の進学費用を中心に教育費を準備する

教育費準備の中心になるのは、大学の進学資金作りです。義務教育の小中学校は年間数十万円、月あたり2~4万円程度の負担です。高等学校も、高等学校等就学支援金制度(※1)などがあり、公立校であれば授業料の負担はほとんどありません。私立に進学しても、自治体に授業料などを補助する制度があればやはり数十万円の負担ですみます(※2)。ところが、大学は入学する前に入学金や前期の授業料などを納めなければならない場合が多く、それだけで100万円程度はかかります。学費の高い学部であれば、これでも不足しますし、受験の費用も必要です。少なくとも200万円、できれば300万円以上を目標にして準備することをおすすめします。

※1 高等学校等就学支援金制度に関するQ&A(文部科学省)
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/mushouka/1342600.htm
※2 私立高校の授業料等補助の制度は自治体によって違い、利用するには年収制限などの条件もあります。

児童手当の振込先を変更して確実に貯める

横山さんのように、近くに公立の幼稚園がない地域では私立の幼稚園に通うのが一般的です。お金をかけるつもりはなくても教育費が高くなってしまいがちですね(※3)。卒園して公立の小学校に入学すると負担は大きく減ります。文部科学省の調査でも、私立幼稚園の年長と公立小学校1年生では、1年生の方が約18万円少ないという結果が出ています。2年生になるとさらに減るので、小学校は幼稚園と比べれば平均でも年間10~20万円ほど負担が減ると考えてよいでしょう。

※3 2019年10月より、3歳から5歳の幼児教育が無償化されることになりました。幼稚園、保育園、認定こども園などを利用する3歳から5歳までのすべての子どもたちの利用料が対象になり、認可外や小規模保育、保育ママなども対象となりますので、家計負担は随分軽くなります。貯め時も前倒しできそうです。

幼稚園から公立小中学校の学年別教育費
学校教育費 学校給食費 学校外活動費 学習費総額
私立幼稚園年少 368,983 30,068 80,724 479,775
年中 275,948 29,600 133,284 438,832
年長 315,563 30,108 181,107 526,778
公立小学校1年生 99,524 43,584 199,532 342,640
2年生 36,322 44,560 190,035 270,917
3年生 43,370 44,456 201,446 289,272
4年生 46,424 45,046 219,438 310,908
5年生 52,619 45,373 247,086 345,078
6年生 82,336 43,637 249,385 375,358
公立中学校1年生 199,188 44,828 225,137 469,153
2年生 90,369 44,271 258,134 392,774
3年生 113,189 42,153 415,821 571,163

(文部科学省「平成28年度子供の学習費調査」より作成)

小学校時代は学校教育費が少なく、いわゆる「貯め時」にあたります。このタイミングを逃さずに貯めていきましょう。児童手当は横山家の生活口座に振り込まれているとのことですが、口座を変更してはいかがでしょうか。いつもは使うことのない口座に児童手当が振り込まれれば、引き出して使うこともないので、積み立て貯蓄をするように貯められます。横山家には毎月1万円の児童手当が中学校卒業まで支給されます。小学校入学から中学校卒業までは108カ月あるので、これだけで108万円が貯まります。

中学2年生までに貯めてしまうのが理想的

児童手当を貯めた108万円では不足するので、あと100万~200万円を貯めたいところです。そのためには児童手当の他に毎月1万~2万円の貯蓄をプラスしましょう。月1万円で108万円、2万円ずつの貯蓄なら216万円のプラスです。
ポイントは塾や習い事にかけるお金に気を付けることです。子どもにはいろいろな事に挑戦させてみたくなりますが、ここでお金を使いすぎてしまうと最もお金が必要になる大学進学時に資金不足となってしまいます。習い事などはよく吟味しましょう。

先ほどの調査結果を見てもわかるように、高校受験を控えて塾などに通うことが増える中学3年生では教育費が大きく増えるので、貯める余裕がないかもしれません。また、義務教育ではない高校については公立と私立のどちらに進学してもよいようにしておきたいものです。高校ではクラブ活動などでも思わぬ出費があるかもしれません。中学3年生から高校にかけては貯めることが難しくなる場合もあるので、大学の進学費用は中学2年生までに準備するのが理想的です。

なお、2020年スタートする予定の大学無償化の制度は、現在の横山家の年収では対象外ですが、お子様が大学に進学するのは12年後なので、今後の教育費関係のニュースにはぜひ注目してください。

子供の教育費を貯める自信がありません。 もしも奨学金を使った場合、返済していけるでしょうか?
子供が3人なので、これから教育費がかかります。 老後への蓄えが足りるか心配です。
家族全員こづかい無しでも子どもの教育費で家計が赤字 これ以上どこを節約すればいいのでしょう?
家族が増える予定なので今後必要な保障額と、 教育費の計画について教えてください。