夫婦でひとつの保険は有利? 家計の赤字をなくすための保険プランは?


上野 やすみ先生 プロフィール
いま加入している保険で保障が足りているか、ムダな保障はないかを徹底チェック!必要保障額の目安や見直し方、保険料を安くおさえる方法など、ご家族の状況や家計全体のバランスを考えながら、1人1人に合った保険選びをお手伝いします。むずかしいと思われがちな保険の内容もわかりやすい言葉でアドバイスします。

長谷川 幸恵さん(仮名)のご相談

3年前に夫から私の保険も必要といわれ、すすめられるがまま夫婦でひとつの保険(連生保険)に加入しました。でも、学資保険と合わせると毎月の保険料が約7万円。家のローンもあるので大きな保障をと思っていたのですが、長男は来年高校進学。公立高校に入れればよいのですが、私立だとかなりの家計の負担になると思います。毎月5万円ほどの赤字が続いているので保険料を見直したいのですが、どのように見直したらいいか迷っています。
夫婦の保険は32,584円です。これを医療保険と合わせて2万円くらいに抑えたいのですが、何かいい知恵はないでしょうか。医療保障も今は入院5日目からの保障なので、もっといいものを探しています。

長谷川 幸恵さん(仮名)のプロフィール

47歳、専業主婦。47歳のご主人と、16歳の娘さんと14歳の息子さんの4人家族。

・家計状況

1.月間収入(手取り) 410,000円
340,000円
70,000円
2.月間支出費用
住居費 49,000円
車のローン 26,000円
ガソリン代 20,000円
食費 100,000円
水道光熱費 25,000円
通信費
 (携帯電話 普通電話 ネット代)
30,000円
教育費 70,000円
こづかい 20,000円
その他支出
(新聞代 自治会費)
6,300円
3.保険料・貯蓄
月保険料 63,000円
月貯蓄・投資額 20,000円
4.ボーナス
手取り 1,300,000円
ローン返済費 700,000円
その他支出費用
(毎月赤字分決済)
600,000円
5.資産・負債の状況
現在の貯蓄残高 500,000円
現在の住宅ローンの残高 14,139,292円
住宅ローン完済時期 平成33年2月

・保険の加入状況

A生命保険 夫婦の保険
種類 利差配当付連生終身保険 被保険者の名義
加入時期 平成12年 期間 65歳まで
保険金額 4,800万円 月額保険料 32,584円
医療保障、入院給付金の一日の額 10,000円
B生命保険
種類 個人年金 被保険者の名義
加入時期 平成3年 期間 60歳まで
保険金額 220万円 月額保険料 5,000円
医療保障、入院給付金の一日の額 0円
C生命保険 ガン保険
種類 ガン保険 被保険者の名義
加入時期 平成5年 期間 終身
保険金額 月額保険料 年払 31,800 円
医療保障、入院給付金の一日の額 15,000円
C生命保険 ガン保険
種類 ガン保険 被保険者の名義
加入時期 昭和56年 期間 終身
保険金額 100万円 月額保険料 820円
医療保障、入院給付金
の一日の額
A生命 学資保険
種類 学資保険 被保険者の名義 長女
加入時期 昭和62年 期間 18歳まで
保険金額 100万円 月額保険料 10,444円
医療保障、入院給付金
の一日の額
3,000円
A生命 学資保険
種類 学資保険 被保険者の名義 長男
加入時期 平成1年 期間 18歳まで
保険金額 100万円 月額保険料 10,453円
医療保障、入院給付金
の一日の額
3,000円

夫婦でひとつの保険は保険料が割安でも不自由な面も
ひとりひとり加入して無駄な保険料を減らしましょう

夫婦でひとつの保険にはメリットもデメリットも

長谷川さんは、ひとつの保険で夫婦ふたりの大型保障が準備できる「連生保険」にご加入とのこと。ひとりずつ加入するより保険料が割安なのがメリットです。夫婦同額の保障にするタイプと、妻の保障は夫の6割とするタイプなどがあります。
しかし、共働きで夫婦とも大きな保障が必要ならいいですが、専業主婦の長谷川さんにとってはいずれの場合も少し保障が大きすぎます。
また、この保険はご夫婦のどちらかに万一のことがあった場合に、死亡・高度障害保険金が支払われて契約は消滅します。そのため、ご主人に先立たれたら奥様の保障は無くなり、奥様に先立たれたらご主人の保障は無くなります。保障が無くなった人は、同じ保険会社で健康状態にかかわらず引き続き保険に加入することはできますが、その時点の契約年齢・保険料率で契約することになるので、少なくとも年齢が高くなった分だけ保険料が高くなります。
このように連生保険は便利なようで不自由さがともなうため、できればひとりひとり保険に加入するほうが望ましいでしょう。

割安な保険料で大きな保障を得る「定期保険」で準備を

最近は保険料が割安になったタイプも多く発売されています。家計が苦しい人は同じ保障額でも保険料が減らせる可能性があるので、チェックしてみる価値があります。

長谷川さんの場合、住宅ローンが65歳まで残るので、保障も65歳までは確保しておきたいところです。

そこで、毎月一定額ずつ給付金が受け取れ、計画的に生活費に使うことができる保険の東京海上日動あんしん生命の「家計保障定期保険」では、ご主人に万一のことがあったときに、毎月20万円の給付金が65歳まで受け取れるタイプを選択すると、毎月の保険料は1万4040円です(47歳男性)。保険料の払い込みは60歳まで、保障は65歳までです。この保険は、47歳時点の保障額は4320万円、その後毎年240万円ずつ保障額が減っていきますが、必要保障額はお子様の成長やローンの返済とともに減っていくので、効率的に保障が準備できるといえます。

奥様の保障は毎月10万円ずつの場合、保険料は3,040円(47歳女性)です。

そのほか、通販でコストを抑え保険料を割安にした保険もあります。オリックス生命のダイレクト定期では3000万円の保障で14,550円です(47歳男性・保険期間10年)。上記の保険と異なり、保険期間中は保障額が一定です。

医療保障は日帰り入院からの保障で、終身保障のものもあります。

現在加入中の連生保険には医療特約もついていますが、入院5日目からの保障です。最近は入院・手術だけを保障した単体の医療保険も充実しています。
アメリカンファミリーの終身医療保険EVERは、入院日額5000円、日帰り入院から1入院あたり60日までの保障で、毎月の保険料は2790円(47歳男性)、2720円(47歳女性)です。

 これまでの保障  新しい保障
 連生保険
 (夫婦の死亡+医療保障)
 32,584円  夫の死亡保障 14,040円 
妻の死亡保障 3,040円 
夫の医療保障 2,790円 
妻の医療保障 2,720円 
 合計  32,584円  合計  22,590円

このように月額1万円を節約することができます。ただし、連生保険は終身保障の部分もありますが、新しい保険には65歳までの保障です。終身保障が200万円~300万円程度なら、これから貯蓄で準備していくこともできるので、終身保障がなくてもよいかどうかご夫婦で検討してみてください。

家計の見直しは家族全員で

保険だけでは毎月5万円の赤字は埋められません。食費10万円や通信費3万円は見直す余地があるでしょう。ボーナスに頼った生活は、ボーナスが減らされたらますます厳しくなります。長谷川さんひとりががんばってもなかなか支出は減らせないものです。家族全員で今後の生活を考えながら、有効にお金を使っていくことを検討してみましょう。