高齢期は「自作自演の心意気!」で花開く~気になるシニア住宅を見学してきました~


2020年、年明け早々、私の周辺で「高齢期の予想外に早い危機」の2つの現実に遭遇しました。身近なところで起きたことで、「老活」に早すぎるということはない、と再認識させられました。

1月中旬。夕方に、救急隊員から「ご主人が道路で転んだ」と一報があり、現場に駆けつけました。「頭を打ち、脳振とうを起こして転んだ前後のことは覚えておられません」という隊員の説明を受けつつ、血だらけの連れ合いを呆然として見ていました。その日も、三浦雄一郎さんの真似をして足の筋肉を鍛えるために重い靴を履き、いつもの平らな道を散歩していただけだったのに・・・。

また2月初旬、「妻の状況が不安だから」と夫婦で介護付有料老人ホームに入居した友人と12月から連絡が取れなくなりました。何とかツテを辿って連絡がとれたとき、「精神科に入院している」と判明しました。このとき既に人の判別ができる状態ではありませんでした。3ヵ月ほど前は、不要なものを片付け自宅を売却する意思があったようなのに・・・。

2人の体力・心の衰えがそんなに進んでいたとは、身近にいた私も察知できていませんでした。

そんな訳で今回は、私の一番気になるテーマ「最後はどこで暮らす」を待ったなしの現実として考える参考として、最近増えている「主に自立型」のシニア住宅を見学してきました。見学し、感覚的・金銭的に合うものを選ぶ、または最期まで自宅で暮らすかという選択の参考にするためです。

入居時自立型が増えた理由~総量規制(介護保険法改正2006年4月)~

高齢者施設から送られてくる最近のパンフレットなどは「入居時自立型」が殆どです。
それは、2000(平成12)年に介護保険が施行されると共に介護サービスの利用者が増え、団塊の世代が75歳以上になる2025年頃には、財政の危機が予想されているからです。
介護サービスを本当に必要な人に提供できるように、介護保険の改正(2006(平成18)年)で総量規制されています。それまでの規制対象外であった有料老人ホームも対象となりしまた。
総量規制とは、各市町村単位の施設の数や居住系サービスの総量に対する規制で、在宅介護の推奨、自治体の負担軽減などが目的です。介護職員不足なども関係しています。

(事例1)シニア向け分譲マンションDUO SCENE相模原上溝前

JR相模原線「上溝」駅から歩いて2分のところにある、鉄筋コンクリート造、地上10階地下1階建のシニアマンションです。(売主 株式会社 フジャースケアデザイン 引渡し2020年8月下旬予定)
2027年にリニア中央新幹線開業予定と周辺の開発が進む「橋本」駅へは2駅で所要時間6分という近さ。
入居時満50歳以上「自立」、協力医療機関との連携有、人工温泉浴場、レストラン併設、24時間見守りサービス有、看護婦常勤、1Fにツクイの介護事業所が入る。所有権※1なので「相続」「売却」「賃貸」が可能な不動産資産であるとパンフレットに記載されています。

今回私が興味を持ったのは、相模原上溝前マンション・リバースモーゲージ型住宅ローン利用※2があること。私たち夫婦に何かあったとき身元引受人(原則必要)となる子の家から近く、かつ現在の自宅から1時間以内で、土地感もあることが関係しています。
※1所有権なので、登記費用・修繕積立金・毎年の固定資産税等 諸費用あり。

相模原上溝前マンション・リバースモーゲージ型の住宅ローンとは※2

このローンのメリットは、現金を手元に残せて安心・物件価格の半分(上限)の自己資金で購入できること。また、年金受給者は借入金額に公的年金額が関係すること。固有のマンションのローンなので金利が低いのも特徴です。但し、所有権有・ノンリコース型と言っても、何年生存するのか、そのときの中古の不動産市場環境は不透明であることも知っておきたいところです。現在、リバースモーゲージ型を利用している契約者は約半数とのこと。利用時のポイントは以下のとおりです。

  1. 60歳以上限定
  2. 物件価格の半額まで借入可能(上限) → 公的年金額の100倍と比べる
    仮に、公的年金額(月)が18万円(夫婦なら合算可)、物件価格の半額が2,000万円の場合
    18万円×100=1,800万円<2,000万円なので1,800万円まで借入可
  3. 月返済は利息分のみ。100万円の利用に対し月利息は1,230円(1,800万円利用で22,140円)(金利は信託銀行ローン基準金利に0.5%上乗せした変動金利・優遇金利2020年2月時年1.475%)
  4. ノンリコース型(入居者の死亡時に相続人がマンションを売却した場合、売却代金が債務(元本)より低額でも不足金額の返済は不要)
    仮に4,000万円の部屋 → 2,000万円自己資金+2,000万円リバースモーゲージ利用
死亡時の売却代金額による相続時の精算のイメージ
リバースモーゲージ元本 被相続人死亡時売却額 差額 死亡時の精算
2,000万円 1,000万円 △1,000万円 相続人の負担なし
3,000万円 +1,000万円 相続人に1,000万
価格参考表
間取り 広さ 価格
1LDK 47.42m² 2,800万円台~
2LDK 53.64m² 3,200万円台~

南側の部屋で試算してもらいました~2020.2.24時点~

購入時資金の支払概算額例・夫婦入居(リバースモーゲージ使用せず)
物件価格(65.13m²) 登記費用・修繕積立金等 支払額計
4,548万円 201万円 4,749万円

上記以外に火災保険等の保険料要

購入時資金の支払概算額例・夫婦入居(リバースモーゲージ使用せず)
管理費 修繕積立金 食費 水道光熱費 支払計
90,840円 10,960円 130,800円 20,000円 252,000円

朝食500円、昼食780円、夕食900円2人で30日食べたとして試算
上記以外に、不動産取得税(1回)120,000円、固定資産税等(毎年)150,000円、生活費、介護保険自己負担分要

シニア向け分譲マンションと有料老人ホームとの違い(イメージ参考)

シニア向け分譲マンション 介護付有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム
生活の自由 × ×
見守り・医療・介護等支援
介護サービス 外部の事業所と契約 施設の職員が提供 外部の事業所と契約
居室の広さ・1人 割と広め 18m²が多い 18m²が多い
権利方式 所有権 利用権 利用権
資産価値 × ×

メリットデメリットは事例1を参考

(事例2)住宅型有料老人ホーム ボンセジュール聖蹟桜ヶ丘

京王線「聖蹟桜ヶ丘」西口徒歩11分の好立地にある地上3階建の2棟。運営はベネッセスタイルケア。入居時原則65歳以上、自立から要介護5、認知症の方も入居可(原則)の混在施設
施設内にベネッセの訪問介護事業所があり、利用者の状況により契約したケアプランの在宅サービスを受けられるが、個々の金額は異なります。介護付有料老人ホームが、スタッフによる介護サービスを要介護度により一律で提供するのと、仕組みが異なる部分です。なお、介護度が進み、ベネッセの介護付有料老人ホームに移りたくなった場合は、契約を解除して新しい施設と契約する必要があります。新規開設時は、殆どの方が自立ですが、数年後、要介護度が進んだ方が増えると、暮らし方や費用の差に気づきそうです。昨今は天災被害も多いため、小さい川沿いに建っているのも個人的には気がかりです。

A1タイプ(18m²)入居金型プラン a方式 1名利用の場合~入居時75歳以上~

入居金
入居金 初期償却 償却年月数
5,100,000円(非課税) 30% 60ヶ月

入居金型プランは、一時金を支払うことで毎月の利用料負担が少なくなる契約です

月額利用料(235,960円(税込))
家賃相当額 食材費 管理費
99,000円 29,160円(税込) 107,800円(税込)

※上記以外に、介護保険自己負担分、医療費、オムツ代、生活費等の負担要

何のために入居するのか・・目的をはっきりさせて準備しておく

事例1・2の施設共に、新築でとても綺麗です。特にシニア分譲マンションは1階フロア・大浴場・レストラン等ホテル並の豪華さです。最近は高齢者ご自身で施設を選択する人も増えているそうです。それはそれで素晴らしいけれど、お金や健康状態の変化など未来を見通した全体像が見えてないことも。
高齢期の住まい選びは自身の置かれた環境と入居の目的などで違ってきますが、各施設の特徴などを理解して選択できるうちに見学を重ねておくことが必須です。

できれば、人生の折り返し地点から不安・疑問1つ1つと向き合い行動し、解決しておくのが良いでしょう。
日頃から、「今やること」「やりたいこと」を見つけて、変化に対応できる力を蓄えておくことです。
会社などに勤務しているときは上からの指示や同僚からのアドバイスなどで動けますが、人生後半の案内人はあなた自身です。人生が長くなった今、頼りになるのは自分自身。高齢期には「そのうちに・・・」という余裕ある時間は少ないのです。リタイア後の花を楽しむために日々の生活の中で小さな種まきを積み重ねておくといいですね。