子どもの大学進学で貯蓄がほとんど残っていません。急な出費が不安です。


今回、回答いただく先生は…
森田 和子先生(もりた かずこ) プロフィール
  • 教育ローンは支払い済みの教育費も対象になります。
  • 教育ローンはカードローンを使うよりも金利が低く有利です。
  • 住宅ローンと同じ金融機関で金利が優遇される場合もあります。

  田辺 仁美さん(仮名 46歳 パートタイム勤務)のご相談

子どもの大学受験には、考えていたよりも多くお金がかかりました。貯金がほとんど残っていません。奨学金の予約ができたので今後の学費は支払えるのですが、他に急な出費があればローンを組むしかないと思うと不安です。今からでも教育ローンで借りておいた方が良いのでしょうか。

田辺 仁美さん(仮名)のプロフィール

家族構成
家族 職業
田辺 仁美さん(46歳)パートタイム勤務
夫(45歳)会社員
長男(18歳)

金利の高いローンに頼らなくて良い様、金利の低い教育ローンで現金を準備しましょう

こんにちは、田辺さん。ご相談ありがとうございます。田辺さんが心配されているように、いざというとき貯蓄がなければローンを利用せざるをえなくなる可能性があります。その時に金利の高いローンで借りるよりは、先に金利の低い教育ローンで現金を確保しておいた方が有利です。入学金を支払った後からでも利用できる場合があります。確認していきましょう。

教育ローンは支払い済みの教育費も対象になります

お金がない時に限って」というのはよく耳にする話ですね。家電の故障や水まわりのトラブル、家族の手術や入院、冠婚葬祭など、急にお金が必要になる可能性はどのご家庭にもあります。貯蓄がなければローンに頼らざるを得ません。銀行系カードローンや消費者金融系カードローンは、使いみちに制限がないフリーローンで、数十分で借りられるものもあります。気軽に利用できる印象ですが、金利は比較的高いものになっています。表示されている金利は1.5~18%程度と幅広くなっていますが、初めての借り入れでは高い金利が適用されると考えておいた方がよいでしょう。
一方、教育ローンの金利は1~4%程度で、カードローンよりも低い水準になっています。使いみちは学校や予備校の入学金・授業料、下宿費用などの教育費に限られますが、2~3ヵ月以内の「支払い済みの教育費」や他のローンからの「借換え」も借り入れ目的の対象に含まれます。田辺さんが既に支払った入学金なども対象になりますね。

教育ローンはカードローンを使うよりも金利が低く有利です

教育ローンは使用目的を証明するために入学金納付書などの書類を提出する必要があり、入金されるまでに日数がかかるのが一般的なので、カードローンよりも手間がかかると言えます。それでも、お金を借りる上で金利が低いことは大きなメリットです。例えば、100万円を10年間で返済する場合に、金利2.975%の教育ローンでは毎月返済額が9,644円、総返済額が1,157,280円ですが、金利14.5%のカードローンでは毎月返済額が15,828円、総返済額が1,899,360円です。その差は、毎月の返済額で約6,000円、総返済額で約74万円にもなります。

【教育ローンとカードローンの比較 100万円を10年間で返済する場合の例】

教育ローンA カードローンB
金利 2.975% 14.5%
毎月返済額 9,644円 15,828円
総返済額 1,157,280円 1,899,360円

貯蓄がない状態の家計は不安定です。急にお金が必要になった時に金利の高いカードローンを利用するよりは、今のうちに金利の低い教育ローンを借りて現金を確保しておいた方が安心です。もちろん、貯蓄が確保できた時にはいつまでも借りている必要はなく、返済期間の途中でも完済してしまえば、支払う予定であった利息を節約することができます。

住宅ローンと同じ金融機関で金利が優遇される場合もあります

ローンを選ぶ上で、金利は重要なポイントです。住宅ローンを利用している同じ金融機関で、さらに教育ローンも利用すると金利が優遇される場合もあります。勤務先の提携金融機関などで金利の優遇があるかも確認しましょう。

金利タイプにも注意が必要です。教育ローンは変動金利が中心ですが、固定金利のものもあります。変動金利は、金利が上がれば返済額が増え、下がれば返済額が減ります。一方、固定金利は、市中金利の上下に係わらず金利固定で、返済額はずっと同じままです。どちらを選ぶか迷うところですが、一般的には、借入金額が少なく、金利が大きく上がり毎月返済額が増えるような場合に元金を返済できるのであれば変動金利でもよく、大きな金額を長期間借りる場合には固定金利の方が向いています。
窓口で相談しながら手続きをしたい人であれば、住所に近い店舗のある金融機関が便利です。教育ローンも金融機関ごとに内容が異なります。複数の金融機関で見積もってもらい、有利なところで契約されるとよいでしょう。


シングルマザーで子どもを大学まで通わせたいのですが、自分の老後資金が心配です。
コロナ禍で夫が失業し、子どもの進学費用が心配です。
これから生まれてくる子に教育費はいくら貯めればよいでしょうか?公立と私立ではどれくらい違いますか?

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