子供が小学校に入学するまでに戸建てを購入したいと考えています。無理せず返済できる物件価格の目安を教えてください。

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今回、回答いただく先生は…
森田 和子先生 (もりた かずこ) プロフィール
  • 家を買うには物件価格に加えて諸費用が必要です。
  • 住宅ローンは人と家の審査があります。
  • ローンだけではなく住居費全体で考えましょう。

  松本学さん(仮名 37歳 会社員)のご相談

上の子供が小学校に入学するまでに一戸建ての家を購入したいと考えていますが、どれくらいの金額の家が買えるのか見当が付きません。自分達にはいくらの家なら買えるのか教えてください。また、返済に苦労しない住宅ローンはいくらまでなのかも教えてください。今の家賃と同じくらいなら無理なく支払えるように思えます。

松本学さんのプロフィール

家族構成
家族 年収 住宅購入用の貯蓄 現在の家賃
本人
(37歳)
会社員
680万円 750万円 13万600円/月

美緒
(31歳)
専業主婦
長女

(5歳)
長男

(0歳)

住宅ローンは「いくらなら借りられるか」よりも「いくらなら返済できるか」。
固定資産税や、修繕・維持費なども含めた住居費全体で考えましょう。

こんにちは、松本さん。ご相談ありがとうございます。はじめてのマイホーム購入ではわからないことばかりですね。とりわけお金の問題は難しいものです。松本さんが「無理のない住宅ローンで購入できる家の価格」はどれくらいになるのかについて、確認していきましょう。

家を買うには諸費用が必要です

いくらの家が買えるのかは、貯蓄額と借りられる金額で決まります。親などから資金援助を受けられる人は、それもプラスします。

貯蓄 + 借りられる金額 + 親などからの援助額 = 購入予算額

ただし、購入予算額がそのまま購入できる家の価格(物件価格)にはなりません。家を買う時には、ローンの融資手数料や不動産の登記費用などの諸費用が必要です。物件価格の3~10%が目安になりますが、予算を立てる段階では多めの10%で考えておきましょう。

購入予算額 = 物件価格 + 諸費用(物件価格の10%)

住宅ローンは人と家の審査があります

住宅ローンを借りるには、金融機関の審査を通らなければなりません。審査の内容は、契約者(借りる人)の年収、勤続年数、負債、年齢、健康状態や、購入する家の担保評価などですが、金融機関ごとに違いがあります。

転職したばかりで勤続年数が短い人や、他に多額のローンがある人などは不利ですが、松本さんはどちらにも問題がなさそうです。また、万一の場合に保険金でローンを返済できるよう団体信用生命保険に加入することが融資条件になっているローンが多く、保険に加入できる健康状態であれば有利です。松本さんは健康に自信があるということですから、この点でも不安はないでしょう。

融資限度額の目安は、一般的には収入に対するローン返済額の割合である返済負担率で35%(年収によって変わります)になります。年収680万円であればその35%、つまり年間返済額238万円、毎月返済額が19万8,333円になる借入金額が上限の目安です。
金利1%、返済期間35年であれば約7,026万円を借りられる計算になります。

ただし、基本的には金融機関からの融資額は物件価格の90~100%が上限になります。4,000万円の家を購入するなら4,000万円が限度です。それとは別に家の購入時に必要な諸費用を借りられるローンもあります。

ローンだけではなく住居費全体で考えましょう

7,000万円を借りられるとしても、毎月20万円の返済は多すぎると感じるのではないでしょうか。これはあくまでも借りられる金額であり、無理なく返済できる金額とはいえません。
返済負担率については、20%以内なら楽に返済でき、30%を超えると無理があるとも言われます。松本さんの場合、20%は年間136万円、毎月返済額は11万3,333円、30%なら年間204万円、毎月返済額は17万円です。松本さんが考えるように、毎月13万円の負担なら無理がなさそうです。

ローン以外の費用にも注意が必要です。持ち家には固定資産税がかかります。税額は物件によって違いますが、年間10~20万円の予算で考えておきましょう。マンションであれば毎月数万円の管理費なども必要になります。一戸建てでも、マンションの管理費と同様に修繕費や維持費を積み立てておく必要があります。住宅ローンにこれらの金額を加えた住居費全体で、月あたりの負担額を13万円に抑えたいところです。

住宅ローン返済額 + 固定資産税 (+ 修繕維持費・管理費など) = 住居費

仮に、月あたりの固定資産税を1万円とすれば、住宅ローンの返済額は月12万円が目安になります。65歳の定年時に返済が終了するよう、返済期間は28年にします。この条件で計算すると、借入額は3,515万円となります。

最初の計算式に戻ると、購入予算額は「貯蓄 + 借りられる金額」なので、

750万円 + 3,515万円 = 4,265万円

となり、諸費用10%を考慮すれば、無理なく購入できる物件価格は3,877万円となります。

松本さんのマイホーム購入プラン
購入予算額 購入マネープラン
住宅のための貯蓄額 750万円 物件価格 3,877万円
住宅ローン借入額※ 3,515万円 諸費用 388万円
合計額 4,265万円 合計額 4,265万円

(※返済期間28年、金利1%、元利均等返済の場合。
返済額は年間約144万円、約12万円/月。)

実際に家を買うまでには時間があるので、貯蓄が増えるほど購入予算も増えると考えてください。
ここでは計上していませんが、持ち家であれば、住宅設備の補修やリフォームの費用は自分で支払うことになるので、そのための貯蓄も必要になります。マイホームを購入する時には予算オーバーになることも多いのですが、住宅ローンを返済しながら貯蓄できる家計を維持するためにも、無理なローンを組まないことを心掛けてください。