夫は定年が近い、年の差17歳の夫婦 どんな保険に入れば安心でしょう


夫は定年が近い、年の差17歳の夫婦 どんな保険に入れば安心でしょう

山田 静江先生 (やまだ しずえ) プロフィール
 
  • ご主人が現役で働けるのは、実質的にはあと10年。貯蓄計画のスピードアップを
  • お子さんが授かった場合に備えて、最低でも2,000万円の死亡保障が必要
  • 保険加入後は、貯蓄ペースが落ちるので、一層の支出の見直しを
    (目標は手取り収入の3割を貯蓄に充てること)

飯島 美津子様(仮名 39歳 主婦)のご相談

結婚3年目の専業主婦です。
年齢差17歳の夫婦です。
子供は欲しいのですがまだ授かりません。

保険は入院1日9,000円程度の共済保険に入っていて、ほかには何も入っていません。
年齢差があるのでどんな保険に加入すればいいでしょうか。

世帯主の職業 : 会社員
家族構成 : 夫 56歳 会社員
世帯年収 : 1,000万円
住居 : 持ち家(住宅ローン残高 約470万円)

保険料が高くなっても、十分な死亡保障と 終身タイプの医療保険に

1.家計の現状

収入 月々(年間) 臨時
給与収入 6,950,000   6,950,000
臨時収入   935,000 935,000
手取り収入計   7,885,000
支出 月々(年間) 臨時
住宅関係 1,26,000 82,000 1,342,000
服飾費 198,500 192,000 390,500
医療費 199,000   199,000
衛生・家庭費 385,000   385,000
自動車費 318,000 236,100 554,100
交際費 240,000 306,000 546,000
光熱費 227,000   227,000
食費 562,000   562,000
通信費 227,000   227,000
保険料 78,720   78,720
外食・レジャー 341,000 170,000 511,000
こづかい(夫) 587,000   587,000
こづかい(妻) 246,000   246,000
その他 162,000 410,000 572,000
税金 95,180   95,180
貯蓄 246,000   246,000
支出計 5,372,400 1,396,100 6,768,500
収支差額   1,116,500
貯蓄可能額 1,362,500 ( 貯蓄+収支差額 )
貯蓄残高 6,120,000 他に株を所有

飯島様は、予算と実績をしっかりエクセルで管理されています。図表では、全体像が見えやすいよう、ざっくりと項目ごとにまとめてみました。

収入に比べて、やや多いかなと思われるのは、自動車費と交際費、そしてレジャー費でしょうか。今期は自宅修繕費もかかったため、「その他」も多めになっています。自動車が2台あり、また交際費はご主人のお仕事柄かもしれません。レジャー費についても、お子さんがいないご夫婦であれば問題ないレベルです。そして、手取り収入の約2割を貯蓄に回していらっしゃいます。

とはいえ、ご主人の年齢(56歳)を考えると、現在のレベルの収入が確保できるのは、あと10年程度でしょう。毎年140万円貯めても、1,400万円。現在の貯蓄残高を考えると、大手企業や公務員のように数千万円単位の退職金が見込めないのであれば、毎年200万円、10年で2,000万円を目標にしたいところです。

お子さんを授かった場合は、上記の老後資金のうち、1,000万円は教育費として使うことになります。200万円(手取りの3割)という目標を達成できるよう、少しずつでも家計を見直してみてください。

2.保険加入について

  対象 目的 種類 期間 保障額 保険料・掛金  
((1)) 入院保障 こくみん共済
医療タイプ
1年更新
(60歳まで)
入院日額 6,000円 19,200円/年 加入中
((2)) 入院と死亡 こくみん共済
総合タイプ
1年更新
(60歳まで)
病気死亡 600万円(計)
入院日額 2,250円(計)
32,400円/年 加入中
((3)) 死亡保障 定期保険 10年更新型 死亡保険金 2,000万~3,000万円 年20万~30万円  
((4)) 入院保障 終身医療保険 終身 入院日額 6,000円 年5万~6万円  
((5)) 入院保障 こくみん共済
医療タイプ
1年更新
(60歳まで)
入院日額 6,000円 19,200円/年 加入中
((6)) 入院保障 終身医療保険 終身 入院日額 5,000円 年2.5万~3万円  
  現在の保険料 約7万円  
見直し後の保険料 約30万~40万円

図表で説明しますが、現在加入されているのは、ご主人は((1))と((2))のこくみん共済で、死亡保障は600万円、入院保障は日額8,250円(以上合計)、奥様は((5))で入院日額6,000円です。もし今ご主人に万一のことがあったときには、奥様は年間100万円前後の遺族年金だけです。ご主人死亡時に奥様40歳以上であれば、64歳までは年間約40万円の中高齢寡婦加算が上乗せされるものの、月10万円程度の収入と600万円の死亡保険金だけでは、心もとないことと思います。

また、奥様の年齢を考えると、あとしばらくはお子さんを授かる可能性はあります。その場合のことも考えると、ご主人には2,000万~3,000万円の死亡保障はあった方がいいでしょう。56歳という年齢では保険料も高くなってしまいますが、通販などで保険料が安いシンプルな保険を選べば、死亡保険金額2,000万円の定期保険(10年更新型)で、年間保険料は20万円程度で済みます。 これにこくみん共済(((2)))の保障が加われば、合計で2,600万円の死亡保障が準備できます。 十分というほどではありませんが、前述の遺族厚生年金に加えて、お子さんが大学に入る年齢までは年間102万円の遺族基礎年金も支給されます。 奥様も多少とも働くのであれば、親子2人の生活と高等教育を受けさせるくらいの資金準備はできると思います。

入院保障については、共済では保障期間が60歳まで(65歳までは半額で更新可)ということを考えると、ご夫婦ともに、こくみん共済医療タイプはやめて、別途終身タイプの医療保険に入りなおすことを検討してはいかがでしょうか?
ご主人の方は年間保険料が2.5~3倍になってしまいますが、保障期間が延びて安心です。また奥様の方は、現在より年間5,000円程度の負担増で終身の保障を得ることができます

見直し後のお勧めの入り方は、図の黄色の部分(((3))((4))((6))に新規加入して、((1))と((5))はやめる)です。合計保険料は現在の約7万円から20万~30万円増えることになりますが、万一のときの遺族の安定した生活のためですから、必要経費と割り切りましょう

3.貯蓄計画を立てましょう

保険見直しで支出が増えれば、貯蓄できる額もその分減ってしまいます。ここはちょっと視点を変えて家計の引き締めを行うことをお勧めします。年収が比較的高いご家庭ですので、お付き合いの頻度が高い、レジャーにお金をかけるなど、各項目少しずつですが支出が多くなっている状態です。

しかし、前述のようにこれから短期間で老後資金(お子さんを授かったときの教育資金を含む)を準備しなければならないわけですから、手取り収入の3割程度は最初からないものと考えて予算立てをするなど、見直しを行っていくことをお勧めします。