最近よく耳にする「家計簿アプリ」って何ですか?私でも使えますか?


今回、回答いただく先生は…
鈴木 暁子先生 (すずき あきこ) プロフィール
  • 家計管理は最初が肝心です。
  • 時間と手間の削減に家計簿アプリを活用するのは有効です。
  • 入力データを生かして家計改善へつなげましょう。

大貫ますみさん(仮名 25歳・専業主婦)のご相談

結婚して8か月になります。本当はしばらく共働きするつもりでしたが、夫が転勤することになったため退職しました。新しい生活が始まってまもなくの転勤で慣れない土地での生活となったため、まずは新生活を安定させたいと思います。社会人になってからも自宅通勤で、しかも3年しか働いていないため、貯金もほとんどありません。夫も同様です。
夫は家計を任せてくれるというので、頑張って家計管理をしていきたいのですが、家計管理をしたこともない私です。
家計簿アプリというのをよく耳にします。どんなものでしょうか。私でも使えますか?

大貫ますみさん(仮名 25歳・専業主婦)のプロフィール

家族構成
家族 手取り年収
本人
(25歳・専業主婦)

(25歳・会社員)
約250万円

入力の手間を省いてくれる使い勝手の良さと、
レポート・分析機能を有効に活用すれば家計管理の力強い味方になります。

1.家計管理は最初が肝心です。

大貫さん、こんにちは。ご結婚おめでとうございます。「これから共働きで稼ぐぞ」と誓った矢先にまさかの転勤。独立して新たな家庭を築くだけでも生活ペースが変わる上、転居なども重なりさぞお忙しかったことでしょう。でも、落ち着かれたところで気持ちを切り替え、前向きに家計管理をしていこうとする姿勢はとても良いことです。家計管理は最初が肝心なのです。

家計管理は収入の範囲で貯蓄と支出をまかなえるようコントロールすることですが、世帯収入の多い共働き世帯のほうが専業主婦世帯より貯蓄率が高いとは、必ずしも限りません。むしろ稼いでいるはずなのに貯蓄がそれほどでもないという世帯も多いのです。これは稼ぐ分、使いぶりも良いからなのです。

生活水準は、上げるのは簡単でも、下げることはほぼ不可能といっても過言ではないほど難しいものなのです。その点では、専業主婦世帯は共働き世帯より収入が低くなりがちな分、最初からしっかり家計を引き締めることを心がける方が多いような気がします。
大貫さんのご家庭も世帯収入はご主人様の収入のみで、しかも入社3年目ですからまだそれほど多いわけではありません。やりくりは決して楽ではないと思いますが、今を乗り切れば今後は収入が増えていく分少しずつでも楽になっていくはずです。

2.入力の手間を無くしてくれる家計簿アプリ。

家計管理というとまず思い浮かぶのが「家計簿」ではないでしょうか。私が子どもの頃、母が毎日レシート片手に家計簿をつけていた記憶があります。今でも年末になるとたくさんの家計簿が書店に並びますよね。子どものおこづかい帳とやっていることは変わらず、要は収入と支出を記録して収支をわかりやすくするものです。

家計管理の王道といえば王道なのかもしれませんが、誰もが家計簿をつけているかというとそうでもありません。それは「面倒くさい」からです。
記入式の家計簿は、いわゆるレシートの転記をするため時間も手間もかかります。そのため途中で挫折してしまう人も多いのです(私もその一人です)。

お尋ねの家計簿アプリはスマートフォンにダウンロードして使います。入力方法は主に3種類です。

  1. 手入力
    スマートフォンのメールやLINEなどと同じように文字を手入力します。電車での移動中や待ち合わせの間など、いつでもどこでも入力でき、スキマ時間を無駄にしません。
  2. レシートの読み取り
    スマートフォンでレシートを撮影すると、アプリの自動読み取り機能で入力してくれます。この機能が従来の転記から画期的に変わった点といえるでしょう。この手軽さで家計簿をつける(家計簿アプリを使う)ようになった人も多いです。
  3. 金融機関のデータ連携
    連携を設定した銀行やクレジットカード会社などの金融機関から、口座残高や入出金履歴データを取得するので、これも手入力の必要がありません

最近ではスーパーでの買い物もクレジットカードで決済する人が増えましたし、自動車税など納税や社会保険料の納付なども自動引き落としやクレジットカード支払いができます。現金決済から支払い方法を工夫することで、データ連携機能が自動入力してくれ、さらに手間が省けますね。

ただしデータ連携の設定では銀行口座情報やクレジットカード情報を入力するため、パスワードの管理など、自分で注意すべきセキュリティー対応は心がけてください。

3.入力結果を生かすことで家計管理ができます。

このように家計簿アプリを使えば、入力に関する手間や時間を大幅に削減してくれます。ではこれで家計管理できるかというと、残念ながらそうではありません。
仕事のサイクルでPDCAという言葉があります。Plan→Do→Check→Actionというものですが、これは家計管理にも当てはまります。

Plan:家計管理の目標(例:毎月生活費を5,000円節約する)を決める
Do:家計簿アプリで入力
Check:支出の分析をし、何をすべきかを検討(例:お菓子の「ついで買い」が多い)
Action:すべきことを実行(例:買う物をメモして、余計なものは買わない)

入力しただけではあくまで転記にすぎません。その結果を生かして支出の傾向や問題点などを見つけ、改善に向けて行動することで、家計を改善できるのです。これが何より重要なことです。

家計簿アプリでは、入力したデータを自動で費目分類し、食費が何パーセント、通信費が何パーセントというように分析もしてくれます。また残高の推移などもグラフなどでわかりやすく表示してくれるので問題点が見つけやすく、行動した結果がどれくらい数字に表れているかも一目瞭然です。いつでもどこでも家計簿を見られることで常に意識できますし、可視化することでモチベーションも上がるでしょう。

なお、家計簿アプリといっても相当数のアプリがあります。
アプリによって、会員登録の要否、入力方法、無料サービス/有料サービス、使い勝手、PCとの連携など特徴が異なりますので、とりあえず口座連携などは後からとし、まずは入力を中心とした機能で自分が使いやすいアプリの候補を絞り、最終的に有料サービスも含め総合的に判断して選ぶと良いでしょう。
力を抜いて、楽しく家計管理を継続していってください。

(ご参考)家計簿アプリ一例

※記載の家計簿アプリは一例のご紹介であり、筆者の推奨という意味ではありません。
使用につきましては、ご自身の判断でお願いいたします。

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