正社員からパート勤務になったため収入が減り、月々赤字に。これまでの貯蓄は取り崩さずに出産費用を貯めたいのですが


内田 ふみ子先生 プロフィール
家計簿は、5年10年あるいはそれ以上先にある目的を達成するために有効なツールです。
ゴールを確認したらまず資金計画。今の貯蓄ペースで実現できるか、難しければやりくりできるかをチェックします。ゴールは一つとは限りません。今しなければならないことや、先のことでも大事なことなど、優先順位を考えながらアドバイスさせていただきます。

木村 志津江さん(仮名)のご相談

正社員からパート勤務になったため収入が減り、月々赤字に。これまでの貯蓄は取り崩さずに出産費用を貯めたいのですが時間的な余裕を求めて退職し、パートで働き始めました。そのため私の収入は半分以下に、夫もボーナスや残業代が減りました。近いうちに子どもも欲しいので、夫だけの収入でやりくりし、貯蓄もできるようにしたいと思います。貯蓄のつもりで入った養老保険が家計を圧迫している気がします。また保険も共済なので、高齢になったときの保障が心配です。子どもができれば、車も必要になると思いますし、マンションの購入も考えています。
出産後は再就職を希望しています。

木村 志津江さん(仮名)のプロフィール

29歳、パート勤務(厚生年金・健康保険に加入)。同い年のご主人(会社員)との2人暮らし。

・家計状況

月収(税金・社会保険料を除いた可処分所得)
250,000円
100,000円
月間支出 341,000円
家賃 50,000円
ローン・クレジット返済 20,000円
水道光熱費 10,000円
電話代(携帯代含む) 15,000円
食費 30,000円
教養娯楽費 20,000円
日用雑貨・被服費 20,000円
夫のこづかい 30,000円
妻のこづかい 20,000円
雑費 20,000円
保険料(養老保険2件) 46,000円
積立貯蓄 30,000円
その他の貯蓄 30,000円
ボーナス
800,000円
年単位の支出 806,000円
レジャー費 400,000円
保険料
(共済・傷害保険・バイク)
56,000円
その他の支出 200,000円
貯蓄 150,000円
貯蓄残高
普通預金 8,200,000円
定期預金 7,200,000円
財形貯蓄 3,000,000円
株式・MMF 700,000円
その他 養老保険
5年後満期 2,500,000円
7年後満期 2,500,000円

<<希望・予定>>

  • 1、2年で子どもを希望
  • 子どもができたら、車、マンション購入
  • 妻は出産後、再就職希望

<<住居>>

  • 賃貸(親戚から)

貯蓄計画と保険の見直しで、ご主人の収入から毎月貯蓄もできるように予算を立て直しましょう

毎月の貯蓄と保険料を除くと、消費支出はほぼご主人の収入で賄われています。使い過ぎということはないのですが、ローン・クレジットの返済がなければもう少し楽なはず。これから、子ども、車、マンション、とまとまった支出と、出産前後の奥様の収入がなくなることが予想されます。これまでの生活全体を見直す時期でもあり、合わせて保険と貯蓄計画も見直し、今後に備えましょう。

ご主人の収入に頼るため保障を見直し払込保険料の総額と満期金もしくは解約返戻金の比較で判断

これまでは2人とも経済的にも自立していたので、高額な死亡保障は必要ありませんでしたが、今後はご主人の収入に頼るようになるため、まずご主人の保障、それからご夫婦の医療保障が充分か見直します。医療保障は保険期間が80歳もしくは終身など高齢期をカバーするものが安心でしょう。
また貯蓄のつもりで養老保険などを契約するときは、満期まで無理なく払える保険料であることが原則です。払込保険料の総額と、満期金・解約返戻金を比較し、たとえば利回りが預貯金よりよい場合は継続するなどの判断をします。
木村様の場合、家計から保障としての保険料支払いが増える可能性がありますので、それも含めて、払いつづけられるか検討してください。


医療保険関連ページ:http://www.nttif.com/GAN/index.html
生命保険関連ページ:http://www.nttif.com/seiho/index.html

出産にかかる費用と、健康保険からの給付を確認しましょう

毎月、奥様の収入分を貯蓄に回そうとよく頑張っておられます。
今までしっかり貯めてこられたものがありますので、今後一時的にひとり分の収入で生活をしていくとしても大きな不安はありません。ただ、車やマンションなどの大きな買い物を控えていますので、あまり手はつけたくないところですね。
出産費用は、出産祝いを差し引きして、約45~50万円程度の出費が見込まれますが、健康保険からの給付もあります。
配偶者の健康保険から、家族出産育児一時金(30万円程度)が支給されます。もしくはご本人が健康保険に入られていますので、もし継続して1年加入していてかつ退職後6か月以内の出産であれば、出産育児一時金(30万円程度)と出産手当金が受け取れます※。
給付金は出産後、手続きを行ってから受け取りますので、とりあえず60万円程度を目安に準備すればよいでしょう。このままのペースであれば、1年以内に貯めることは可能です。

※出産育児一時金を受け取った場合、家族出産育児一時金は受け取れない。詳細はそれぞれの健康保険組合へ。

今から再就職を視野に入れて、自分の棚卸しなどをしておきましょう

お子さんが生まれ、車を購入すると、支出は今より増えるのは明らかです。ご主人だけの収入になったときは、一時的に貯蓄をすることは難しくなりますが、ボーナスのレジャー支出を見直し、お金をかけなくても楽しむ方法も工夫して乗りきりましょう。
正社員の共働きから、片働きへ、家計が激変しますが、何もかも切りつめても長続きしませんので、ある程度楽しみのための予算は確保しておくことは必要です。
収入減が一つであることはリスクですから、健康状態などに問題がなければ再就職を視野に入れておきましょう。そのために、今のうちにご自身のスキルや経験を整理して、何か身につけておかれるのもよいでしょう。その際、条件を満たしていれば、雇用保険の教育訓練給付金※も利用することができます。
マンションなど大きな買い物は、出産後の収入見通しが立ってからの方がよいでしょう。

※雇用保険に3年以上加入といった条件で、所定の講座等を受講したときに費用の20~40%を支給(上限10~20万円)する制度。詳細は最寄のハローワークへ。
参考:http://www2.mhlw.go.jp/topics/seido/anteikyoku/kyouiku/index.htm