人生100年時代を最期まで充実したものにするには ~心と体と働き方のメンテナンスも必要


昨年秋からストレッチ体操を始めました。元々スポーツが大の苦手で、仕事が忙しいことを口実に運動を避けていました。しかし、高齢者や障害のある人を支援する仕事を通じて、高齢者や障害がある本人、その方の親族、福祉関係の人などとの交流も増えました。人の最期に何度か関わりしみじみ感じたのが「人は生きた様に死ぬ」と言うことです。ならば、せっかく授かった人生、私なりにありたい最期を迎えるには何が足りないのか、どうしたらいいのかと思い始めたのがきっかけです。

まずは高齢になってもできる限り自分で何でもできる体を作ることが一番と考え、体が硬いのを、柔らかくするためにストレッチ体操(トリム体操)に入会し、新鮮な刺激を受けました。
今回は、最期まで充実した暮らしを送るには、過去の蓄え「人間関係、お金、健康、仕事スキルなど」を取り崩すだけでは、長寿時代を乗り切るには厳しいという現実に気づいて欲しい思いを込めてお話しします。

エンディングノートを書いてみましょう ~あすへ向かってを生きるために~

今、子どもに迷惑をかけたくないと考える親世代に、人生の最期に向けた諸々の整理の仕方について自分の希望を残しておきましょうという趣旨からエンディングノートの広報も盛んになってきました。確かに想いをカタチに残すことは大切です。しかし、リタイア後も長い人生が続くことを思えば、むしろ大切なのは明日からどう暮らしたいか、どう対応していくかでしょう。

所属する法人(※)仲間でエンディングノート「わたしの物語をつむぐ~あすへのノート」を作成しました。この法人のノートの特徴は、いわゆる終活ノート(介護や病気の治療、葬儀や墓、相続などについて家族のために元気なうちに準備をして残す)だけではなく、自分の人生を見つめ直し最期までの時間を明日からどう生きるか、どう生きたいかを記録していくノートづくりを主な目的としています。
前向きに生きて行くために書くノートと思ってくださるといいでしょう。リタイア後は余生ではありません。やりたいことを完成させる期間は十分すぎる程あります。
もはや長生きリスクは女性だけの問題ではありませんが、相変わらず、以下の様に女性に比べると男性の関心が低いのが気になります。生き生き高齢期は創造力と行動で決まることを知っておきましょう。※特定非営利活動法人 ソーシャルネット南のかぜ

終活への関心 ~50代より60代・男性より女性の関心が高い~

自分の将来に不安を感じること~医療・介護・葬儀・財産管理

公益財団法人  地域経済総合研究所  2017年

皆さんも自分にあったノートを購入、または作成して思ったことを書いておくことをオススメします。
ノートの体裁に決まりはありません。長いリタイア期間を消化期間にせず、丁寧に生きる姿勢さえあれば、これからに向けて書くことがたくさん増えてくるでしょう。

ストレッチ体操 「トリム体操とは」

私が興味を持ったトリム体操は、健康維持・体力増進・運動不足・成人病・ケガ等の予防と防止を目的とする中高年向き体操です。何歳からでも、何歳までも続けられる体操です。筋肉や関節などを無理のない程度に伸縮させ、現在の運動能力を低下させることなく、なるべく長く続けさせるストレッチ体操です。50代~80代の女性が中心メンバー(NPO法人東京トリム体操協会 ホームページ・資料等より)です。介護予防の必要性を先取りした体操と言えます。

トリムとは、「バランスを保つ」という意味のノルウエーの造船用語です。船体から身体に転じて、心身共にバランスの取れた健康作りを願って、元気な日々を過ごすために自分自身を調整することを言います。つまり、健康も日々のメンテナンスなくして長持ちすることはできず、特に燃料切れになる高齢期にこれまでの体の手入れの効果がジワーッと効いてくる、と言う訳です。

入会して気づいたのは、指導者が体育系の先生でなく、どこにでもいそうなごく普通の女性がユーモアたっぷりに指導してくれるということです。講師歴20年以上の先生もいて、受講生の中から資格を取得して講師になるようです。長く続けている受講者も多く、80代の方もいますが皆さんとてもお元気。女性は男性が働いている間から無理なく体を鍛えているので高齢期もお元気な人が多いのですね。ごく普通の人が日常的に継続して体のメンテナンスをする効果を目の当たりにして「目から鱗」の驚きばかりです。私の場合はトリム体操ですが、要はその人にあったものをすればいいのです。

不安を楽しみに変える

人生100年時代は、高齢期における貧富の格差と全ての世代の不安を浮き彫りにしました。
そもそも、公的年金だけで老後を乗り切れる人は、ごく一部の人でしょう。多くの人は、その日に備えて家計管理も工夫してきたと思います。当然に長生きにより介護や医療、高齢施設代等の支出額も増えます。それでも、生存していればずっと受給できる公的年金は、以前ほど増えない仕組みとは言え、長寿化の時代にぴったりの収入なのです。早いうちから、我が家のリタイア時の資産と年金額を知り、長期家計プランで準備も可能です。長寿時代は、そのリスクと対策を考慮すれば、今以上に個々の自助努力次第で豊かさの質が変わることを知っておきましょう。やり方次第で人生逆転が可能です。

例えば、働き方。「何歳まで働かせるのか?」「できる限り長く働きたい」など、受取り方は人様々。要は、何のために働くのか目的を決めて自分で決めればいい。但し、予想外に世の変化は早く、本人の老化も気になり、リタイア後の期間は長い。
例えば、スポーツ。昔スポーツ万能だった能力がリタイア後も続く保証はありません。むしろ地道に活動してきた人の方がお元気なこともあります。つまり、働くこと、健康維持なども努力せず今までと同じように継続できるほど世の中甘くないことを知っておきましょう。何事もたゆまぬ努力とその継続、日々のメンテナンスが欠かせません。

不安を感じ、迷う、悩むだけでは先は見えない ~いつか覚悟を決めるときも必要~

人生100年と分かればおのずと取り組むべきことが見えてきます。活動期間を延ばして医療や介護に関する支出を減らし、少し働いて収入を増やし、楽しむ期間を増やすことです。

私の場合、50歳少し前に専業主婦から今の仕事を始め、後ろ盾のない世の中の厳しさを肌で感じてきたからこそ現在があるので、できる限り仕事は続けたい気持ちが強く、頂いた仕事は丁寧に取り組む、がモットー。相談業務、年金手続き、成年後見人の受任、セミナーなど、調べて・書いて・人と会い・話し・手続きすることに愛着があります。興味があるセミナー等は分野を問わず受講し、新しい情報を知るとウキウキします。友人に「年齢制限がない仕事でいいわね」と言われますが、こんな私も、不安や迷いの連続のときもありました。続けてきたからこそ人生100年時代に遭遇できたのも幸いしています。覚悟を決め本気で取り組めば、誰もが実りある人生を獲得できるのが長寿時代と言えそうです。

年金以外に「老後に2000万円不足」とする金融庁の報告書は、私たちに改めて長寿時代の生き方・家計管理、働き方を考えさせてくれるヒントをくれたようです。人の生き方は様々ですが、このチャンスを有効に生かし、長くなる人生を楽しめたらいいですね。

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