甘く見てはいけない ~いつまでも働いて欲しいと思う妻の思いを!~


いつまでも働いて欲しいと思う妻の思いを!

リタイアメントプランの相談をうけたとき、ご相談者に欠かせない質問が、(1)「退職後どこに住むのか?」と(2)「退職後の働き方は?」です。ご夫婦で相談の場合、いずれも意見が別れることが多く悩ましいところです。在職中は忙しさにかまけてお互い結論を先延ばしにしてきたけれど、イザ年金を受給する年齢になったとき本音がでてくるからです。
そして、(2)の退職後の働き方については、働く本人(夫)ではなく、働いてもらいたい(妻)の意見が優先されるようです。今回は相談の現場でよくみかける例でお話しましょう。

父は、働くことを望まなかったのに・・・

定年退職後働いたばあいでも、いつか仕事を辞めるときがきます。いつ仕事を辞めるのかの決断は働く本人が決めるしかありません。もちろん家族などの意見は参考にしますが。
ただ、何歳まで働く(働けるか)の決断は、以下のような例もあり現実的に難しいものもあります。

以前、セカンドライフは趣味の絵をかいて生きたいと願っていた父親を、定年退職後1年後に亡くした娘さんのお話をお聞きしたことがあります。「預貯金もそれなりにあったのに、心配性の母の希望で止むを得ず働いていた。やりたいこともせず働き詰めだった父の一生を思うと虚しい。父は働くことを望んでいなかったのに・・」。のことばが今でも心に残っています。


男性は65歳まで、女性は60歳まで働きたい人が多い

では、一般的に人は何歳まで働きたいと思っているのでしょうか。統計によれば、「65歳まで」が26.8%と最も多く、次いで「60歳まで」22.3%、「70歳まで」16.4%となっています。男女別にみると、男性は「65歳まで」が30.7%、女性は「60歳まで」が24.2%でトップにきています。

公的年金の支給開始年齢が68歳~70歳になるのではと話題になっている現在、これからは年金を受給できるまで働きたいと願う人や働かざるを得ない人も増えるでしょう。
ただ、言えることは、自分の意思で働かない年齢を決められる環境にある人は決めておくことも大切です。大切な人生に悔いを残さないために。


男女で異なる、老後に生きがいを感じるとき

世の中は変わりつつありますがそれでも男女の特性も異なるため、家庭での役割は微妙に違います。長い時間の積み重ねもあり男女の考え方や生きがいも違います。夫婦だから考え方は同じと思っていたらこのすれ違い度はとびっくりすることもありそうです。その狭間に早くからお互い気づくことも大切でしょう。

以下の「老後に生きがいを感じるとき」で面白いのは、男性が第3位に上げている「夫婦団欒のとき」が、女性は「第7位」であることです。多くの男性は、家族のために働いていると認識していますが、ときに頑張って仕事をしている男性をみて自分の(楽しみも含)ために働いている部分もあるのだと女性は見ているフシもありそうです。ちなみに夫婦仲がいいほど、生きがいも増える統計もでています。


相談の現場でよくある例

男性が定年退職後働くか働かないかを考えるとき、影響を与えるのが妻の考えです。家計を握っている妻の暗黙の圧力(?)や、上記の例のように実際は困らないのに何となく不安だから働いて欲しいと願う妻も多そうです。いずれにしても相談の現場で見かける多くの女性は、夫にできる限り働いて欲しいと願っているようです。

専業主婦の場合、家計云々というより、夫が外で働いていた間、妻が築いてきた家庭の居場所を守りたい気持ちもありそうです。退職後自宅にかかってきた電話にでようとすると、妻から「電話にでないで」と言われたと語る男性もいます。夫が電話にでると、妻の友人が今までのように気楽に電話をかけにくいからというのが理由だそうです。

最近増えてきた年齢差のある夫婦の場合、住宅ローンの支払いもかなりあり、子どもも小さい場合では尚更です。子育ての責任と家計から妻の「働いて」の言い分はごもっともと頷くばかりです。

共働き夫婦で年下の妻が働いている場合、複雑な心理が働くケースもあります。定年後仕事から開放されウキウキだった夫が、1年ほどしたら妻の不満が爆発したから働くと決めた例がありました。「少しでも稼いで家にお金を入れれば、妻の心も穏やかになるだろう」が夫の言い分。働く妻は家事と仕事をやらざるを得ず相変わらず大変なのに、夫はのんきに暮らし、家に入れるお金も少ないと小言が増えたそうです。当たり前ですが夫の年金は65歳になるまで報酬比例部分のみで月10万円くらいしかありません。

セカンドライフの働き方は、配偶者の年齢・働き方などで意外と自由にならないのですね。
そうは言っても妻の思いを甘くみるとますます居場所がなくなりそうです。最後まで自分らしく生きたいなら、定年退職で環境が変わることを早くから知り、予定される家族の不満を吸い上げる準備と対応する姿勢を示す努力が求められますね。

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