母子家庭で私が一家の大黒柱、どの程度の保障が必要?

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上野 やすみ先生 プロフィール
いま加入している保険で保障が足りているか、ムダな保障はないかを徹底チェック!必要保障額の目安や見直し方、保険料を安くおさえる方法など、ご家族の状況や家計全体のバランスを考えながら、1人1人に合った保険選びをお手伝いします。むずかしいと思われがちな保険の内容もわかりやすい言葉でアドバイスします。

池田 かおりさん(仮名)のご相談

母子家庭になり(平成12年に主人は病気死亡)、18歳未満の子を3人扶養しています。相当の不安に駆られて終身保険、医療保険、給料保険に入りましたが、終身保険の年払保険料27万円が負担になってきています。一家の大黒柱として死亡保障は3,000万円程度必要だと思うのですが、なんとか毎月の保険料を15,000円前後になるようにしたいと思っています。でも、子どもの教育費のことを考えると果たしてどのくらい保障を小さくできるのかわかりません。私のような家庭状況ではどのように見直したら良いのでしょうか?

池田 かおりさん(仮名)のプロフィール

49歳、持ち家(ローンなし)。ご主人が他界後、小6、中3、高2の3人のお子さんを育てながら、パートで家計を支える。

・家計状況

1.月間収入 3.保険料・貯蓄
手取り収入(A) 155,000 円
(+遺族年金150,000円)
月間保険料 16,290 円
2.月間支出 月貯蓄・投資額 85,000 円
住居費 0 円 保険料・貯蓄合計(C) 101,290 円
車両関連費 30,00/td> 4.毎月の収支
食費 80,000 円 (A)-((B)+(C)) -7,290 円
水道光熱費 24,000 円 5.ボーナス
通信費 20,000 円 手取り 0 円
教育費 7,000 円 ローン返済 0 円
その他ローン返済 0 円 その他支出 0 円
交際費 10,000 円 貯蓄 0 円
教育・娯楽費 20,000 円
こづかい 10,000 円
その他支出 10,000 円
月間支出合計(B) 211,000 円

・資産・負債

現在の貯蓄残高 約950 万円 現在の住宅ローンの残高・完済時期 0 万円

・保険の加入状況

保険1
保険会社・商品名 A生命 被保険者の名義 本人
種類 終身保険 加入時期 平成 12年
期間 65歳まで
(65歳以降は特約消滅)
保険金額 2,300万円
+ (育英金 1,000万円 )
月額保険料 年払 27万円 医療保障、入院給付金の
一日の額
1,0000円
保険2
保険会社・商品名 B生命 被保険者の名義 本人
種類 医療保険 加入時期 平成 12年
期間 58歳まで 保険金額 450万円
月額保険料 3,400円 医療保障、入院給付金の
一日の額
6,000円
保険3
保険会社・商品名 C損害保険 被保険者の名義 本人
種類 所得補償保険 加入時期 平成 12年
期間 毎年自動更新 保険金額 400万円
(但し障害で死亡の時、
病気死亡では無し)
月額保険料 2,890円 医療保障、入院給付金の
一日の額
0 円
(8日以上入院により
月90,000円の保障)

保障は掛け捨てタイプにし、老後に備えて貯蓄を増やしていきましょう!

池田さんの場合、一家の大黒柱としての死亡保障を確保することと、長生きしたときのご自身の老後資金を準備することが大切です。
そのため、保険は掛け捨てタイプのものに変更し、その分貯蓄を増やしていかれることをおすすめします。

必要保障額は約3000万円

まず、一番下のお子様が大学を卒業するまでの11年間の生活費を試算してみます。現在の家計支出が月21万円ですので、池田さんに万一のことがあった場合の遺族生活費を月20万円とすると、遺族年金では不足する生活費が1.500万円程度となります(第1子、第2子が就職したらそれぞれ2割削減しています)。

■池田さんに万一のことがあった場合の遺族生活費予測

’02年 ’03年 ’04年 ’05年 ’06年 ’07年 ’08年 ’09年 ’10年 ’11年 ’12年 ’13年 生活費
合計

第1子 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
第2子 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26
第3子 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23
年間生活費
(万円)
240 240 240 240 240 240 192 192 192 154 154 154 2478
遺族年金
(万円)
157 157 150 150 126 126 126 0 0 0 0 0 992
差額 83 83 90 90 114 114 66 192 192 154 154 154 1486

また、現在は奨学金をもらっているということで教育費の負担がほとんどありませんが、先ほどの試算に教育費もプラスしておくと安心でしょう。

私立高校3年間 400万円×2人(第2子、第3子)
私立文系大学4年間 400万円×3人
教育費合計 2000万円

そうしますと、生活費1,500万円と教育費2,000万円で3,500万円がかかりますが、現在の貯蓄950万円と医療保険の死亡保障450万円を差し引くと、これから準備する必要がある保障は2,100万円となります。
ただ、試算ではお子様が就職するまでを考えていますが、実際には就職後も奨学金の返済などでお子様の生活は厳しくなることも予想されます。そのほかお子様が病気になったり、災害など不足の事態が起こることも考慮して3,000万円程度の保険に加入しておかれることをおすすめします。

大きな死亡保障は定期保険で準備しましょう。終身保険は解約のほか減額か払い済み保険という選択肢があります。

割安な保険料で大きな保障を準備するにはやはり定期保険に加入するのが一番です。現在の終身保険は解約するほか、300万~500万円程度に減額して続けるか、払い済み保険にするという選択肢があります。払い済み保険とは保険料の支払いをストップし、その時点の解約返戻金をもとに保障を買うことです。医療特約も消滅しますが、すでに医療保険に加入されているので、それで十分です。

減額した場合、毎月の保険料がどのくらいになるのか、払い済み保険にした場合、どのくらいの保障が残るのか、また解約した場合はいくら払い戻されるのかを確認してみてください。加入して2年ほどなので、払込保険料を割り込むことは避けられないと思いますが、多少でも有利なものを選ぶようにしましょう。減額の場合は保険料負担が今後も続いてしまいますが、老後に解約して解約返戻金を生活費に使うことも可能です。なお、解約等の手続きは新しい保険に加入して保障が開始されてから行ってください。

定期保険はDIY生命やオリックス生命が、保険料が割安になっています。DIY生命は49歳・女性・死亡保険金3000万円の場合、毎月の保険料は8640円です。この保険は1年更新のため毎年保険料が上がりますが、毎年100万円ずつ保障額を減らしていくようにすれば保険料の増加をある程度抑えることができます。
オリックス生命のダイレクト定期保険で、49歳・女性・死亡保険金3000万円・保障期間5年の場合、毎月の保険料は8940円です。54歳のときに更新することになりますが、その際は死亡保険金を2500万円に減額すると保険料は9725円です。

このようにしますと最終的に保険料負担は定期保険約9,000円、医療保険3,400円、給料保険2,890円で15,290円となります。
死亡保障はこのような形で確保し、ご自身が長生きしたときの備えとして今後も継続して貯蓄をしていきましょう。