節約・ライフプラン

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節約マネーコラム

第45回: 健康に不安があっても医療保険に入れる? (2007年1月)

最近、メタボリック症候群などが中高年で増えている中、健康診断の数値や結果が気になるなど健康に不安を抱えている人が少なくありません。

若くて健康なうちは、それほど医療保険の必要性を感じなかったかもしれませんが、年を重ねていくにつれ、健康に不安を覚え、医療保険に通常どおり加入できるかどうか気になっている人も増えています。今回は、医療保険の加入の可能性や保険料など、加入時のポイントを整理してみました。

メタボリック症候群とは?
内臓脂肪型の肥満に加え、高脂血症、高血圧、高血糖が重なり、ずっと放置し続けると、しまいには生活習慣病に進行する危険性の高い状態をいう。

健康状態についての告知と無選択型医療保険

通常の医療保険に加入する際は、健康状態について告知書の質問に答えて保険会社の審査をクリアすることが必要です。よって、告知をしても断られるのを恐れて、はじめから告知を必要としない「無選択型医療保険」を検討する人もいるようです。

しかし、1つの保険会社で通常の医療保険に加入できなかったとしても、他の保険会社の医療保険に加入できた例もありますし、高血圧の数値が気になる人でも、薬を飲んで血圧が安定していれば加入できたという例も聞きます。

また、健康状態についての告知に記載事項があったからといって、保険そのものに加入できないとは限らず、部分的に保障の対象外となったり、あるいはその部分についても例えば2年間だけ対象外などといった期限つきで保障を確保できている例もあります。

一方、告知を必要としない「無選択型医療保険」は、次の表のように中高齢者向けで、持病に対する給付内容も制限があります。入院などのリスクが高い人の加入を前提にしており、保険料も通常の医療保険よりは高い傾向があるようです。

<A社の無選択医療保険の例>
医療保険の種類 無選択型医療保険
加入できる年齢 55〜80歳
保障期間 5年
最長継続期間 85歳まで
健康状態の告知 なし
入院給付(病気・ケガ) 病気は8日以上の入院で初日から
ケガは5日以上の入院で初日から
病気入院について ・契約前の病気や加入後90日間以内の発病、かつそれらと医学上重要な関係のある病気は既往症といい、原則給付なし。
・既往症でも、加入後90日と2年間、入院・手術をしていない場合は保障の対象。
入院給付限度 1入院45日まで、通算120日分
手術給付 入院日額の10倍・20倍・40倍
通院給付 退院後、通算120日分が限度
無事故ボーナス・生存給付 5年間無事故で入院日額の20倍
死亡保障 なし
55歳男性 9,735円
55歳女性 9,535円

ですから、合理的に保険を選ぶには、まずは通常の医療保険の加入から検討されるのがいいでしょう。医療保険の審査基準は保険会社ごとに様々ですし、ひとつの保険会社の審査結果は他社には影響しません。そして、保険の加入を検討する際には、総合保険代理店など一箇所の窓口で複数の保険会社の商品を扱っているところを利用されるのが便利だといえます。

「限定告知型医療保険」も登場

なお、最近は、健康状態についての告知項目が少ない「限定告知型医療保険」あるいは「引受緩和型医療保険」も登場してきました。その主な商品例を以下にあげましたが、通常の医療保険よりも告知項目が少なく、過去5年以内の入院・手術についてはガンを中心に質問されるため、健康に不安がある人でも比較的間口が広い商品だといえます。ただし、保険料は、やはり通常の医療保険よりは高い傾向にあるようです。

<A社の限定告知型医療保険の例>
医療保険の種類 限定告知型医療保険
加入できる年齢 45〜85歳
保障期間 90歳まで
最長継続期間 90歳まで
健康状態の告知 以下、3項目のみ
(1)最近3ヶ月以内の医師からの入院・手術の勧め、
(2)過去2年以内の入院・手術、
(3)過去5年以内のガンや肝硬変の診断や入院経験
入院給付(病気・ケガ) 日帰り入院から
病気入院について ・責任開始前に医師から勧められていた入院・手術は給付なし
・契約日から1年以内の給付はすべて半額
入院給付限度 1入院60日、通算1095日
手術給付 入院日額の10倍
通院給付 退院後、通算730日分が限度
無事故ボーナス・生存給付 70歳・80歳生存で日額の2倍、90歳で日額の10倍
死亡保障 入院日額の100倍
毎月保険料例(日額5000円)
45歳男性 10,285円
45歳女性 10,210円
55歳男性 12,860円
55歳女性 12,495円

通常の医療保険からトライを!

このように最近は、健康に不安があっても、医療保険に加入できる可能性は広がっています。しかしながら、保険料の価格は「無選択型医療保険>限定告知型医療保険>通常の医療保険」という傾向にありますし、通常の医療保険でも正直に正しい告知をして加入できれば、そのほうが保険料負担も低く、長期的に続けやすいでしょう。

そのため、ご自身の健康状態をよく把握されて、まずは通常の医療保険に申し込みをし、総合保険代理店などで複数社当たった上で、加入が厳しかった場合には「限定告知型医療保険」を、それでも厳しい場合に準備するための手段として「無選択型医療保険」を検討するという順序で考えるのが合理的な選び方だと思います。


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ファイナンシャルプランナー(CFP®)
吹田朝子
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