節約・ライフプラン

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節約マネーコラム

第36回:生命保険、「掛け捨て」はもったいない? (2006年4月)

保険は大きく「掛け捨ての保険」と「貯蓄性のある保険」がある

生命保険の死亡保障にはいくつかの種類がありますが、分類方法の一つとして「掛け捨て」の商品と「貯蓄性」のある商品に分けることができます。

「掛け捨て」の代表的な商品は定期保険、「貯蓄性」のある代表的な商品は養老保険終身保険です。これらを組み合わせた商品もありますので、自分では貯蓄性があると思っていたのに、実は殆どが掛け捨てだった、ということもよくあります。

保険の加入においては、思っていたような商品ではなかったということが一番の不満に繋がっているように思いますので、まずは今ご自身が入っている保険はどちらのタイプなのか、確認してみましょう。また、これから入ろうとする場合にも、どちらのタイプか確認し、自分の希望に叶った商品かどうかの確認も必要です。

さて、相談に来られる方の保険に対する考え方を伺っていると、「保険にお金はかけたくないので、掛け捨てと割り切っていい」と考えられる方、「掛け捨てはもったいないので、なるべく将来お金が戻ってくるタイプが良い」と考えられる方がだいたい同じ割合くらいのように思います。

以前は「掛け捨てはもったいない」派が大多数だったことを考えると、効率的に保障だけを得ようと考えている人が増えている傾向にはなってきているようです。でも、どちらのタイプにもそれぞれにメリット・デメリットがあります。どちらの考え方が間違っている、ということではなく、それぞれの特徴を知って、自分に合った納得のいく選び方をしてください。

掛け捨ては損なのか?

保険は保障を買うものです。それに対しての対価を支払って当然、とも思うのですが、どうも「掛捨ては損」というイメージはまだまだ強いようですね。果たして掛捨ては本当に損か?を確認してみましょう。ここでは、保障期間を同じくして比較するために「定期保険」と「養老保険」で比べてみます。

例)35歳男性 死亡保障額1,000万円 保険期間25年
A社養老保険の場合 月払い保険料:33,800円
B社定期保険の場合 月払い保険料: 3,920円

どちらの保険も35歳で加入し、60歳までの間1,000万円の死亡保障になっています。
保険期間満了まで生存していた場合には、養老保険であれば1,000万円の満期金が受取れる一方で、定期保険は期間満了で保障は終了し、返戻金も満期金もありません。
さて、死亡保障の内容は同じでも、毎月の保険料の差は29,880円にものぼります。
もし、この金額を積み立てていったら、保険が満了する25年後にはどのくらいの金額になるのでしょうか?

年間29,880円×12ヶ月=358,560円を25年間積立てた場合
(税金は考慮せず)
運用仮定 25年後にいくらになるか
年利0.05%で複利運用した場合 約902万円
年利0.2%で複利運用した場合 約918万円
年利0.5%で複利運用した場合 約952万円
年利0.8%で複利運用した場合 約988万円
年利0.9%で複利運用した場合 約1,000万円

この表からもわかるように、年利0.9%(税引き後)で複利運用できれば、養老保険とほぼ同様の結果を得られます。ただし、現在の定期預金金利の水準(0.05%程度〜0.5%程度)がずっと続くとすれば、養老保険の方に軍配が上がります。
つまりどちらが有利かは、今後25年間の金利次第。最後にならないと結果はわかりませんが、現在の個人向け国債の金利は0.8%程度。現在でもこのくらいの金利水準の金融商品はある、ということは念頭に入れておいても良いのではないでしょうか。

貯蓄性のある保険商品のメリット・デメリット

貯蓄を目的とするならば、保険ではなく他の金融商品でも可能です。ただし、他の金融商品で同様な結果を得ようとする場合には、当然ながら確実に貯蓄をすること、これが大前提になります。

その点、保険商品であれば貯蓄の強制力が強く、将来のためのお金を着実に貯めやすいと言えます。これが保険商品のメリットです。強制的に口座からお金を引かれないと貯蓄ができない、というような人にとっては、貯蓄性の高い保険の利用はとても有効です。

一方で保険商品で積立を行うデメリットは、途中で資金が必要になった場合です。この場合には、一般的には解約をすることになり、解約時期によっては解約返戻金が払込保険料を下回る可能性もあります。また、その時点で保障もなくなることになり、改めて保険に入り直しても年齢が上がっている分保険料は高くなってしまうでしょう。

ですので、保険料は将来にわたって払い続けられるか、また途中で必要になる資金分については別途貯蓄ができるのか、ということを十分に検討しておく必要があります。
このように、それぞれのメリット・デメリットがありますので、自分は何を優先するのか、どちらのタイプの商品が自分のライフプランに適しているのか、ということを総合的に考えて、バランスよく加入することが必要でしょう。

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ファイナンシャルプランナー(CFP(R)) 高田晶子
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