第1回:そもそもお金って何?


はじめまして、チームMの松井と申します。チームMとは全国から本当の資産運用を広める事を目的に集まった運用のスペシャリストの集団です。今回の掲載は、チームMを代表して松井が掲載させていただきます。よろしくお願いします。

ところで、貴方はなぜ積立(運用)をするのでしょうか?多分夢の為、目的達成の為、不安解決の為にお金を貯めると思います。しかし、そのお金の価値は何で決まっているのでしょうか?たとえば、老後資金に3,000万円が必要とライフプランで導き出したとします。しかし、老後までの期間は長く、途中でインフレになるか、デフレになるかは誰にもわかりません。

日本で普及しているライフプランは、金利も一定、物価上昇も一定、賃金昇給もあると考えたプランがほとんどです。しかしながら、現実は果たしてそうでしょうか?
例えば、お子様の教育資金を考えてみても15年~18年と長く、長期経済の見通しや経済変動にも対応できる運用方法が必要になってきます。

そこで、チームMでは効率的な運用方法を具体的に提示する前に、経済の基本として必ず相談者には資本主義社会においてのお金の価値から話し始めます。そこで、今回も紙上相談と言うことですので、「お金の価値」から話し始めたいと思います。準備はよろしいでしょうか?

 「今のような低金利で、お金を殖やすなんて無理!」
「殖やすのはリスクがありそうだから、ワタシは貯める方で頑張ろう」これまでは、それでも何とかなった…かもしれません。

貴方は1万円札が好きですか?

ところで、貴方は1万円札が好きですか?(多分、好きだと思います。)
では、1,000円札と1万円札のどちらが好きですか?当然、1万円札ですよね?

では、1万円札の価値は何で決まっているのでしょう!?
お手間でなければ、財布から1万円札を出してよく見てください。
福沢諭吉が描かれていますよね?その左の「壱万円」と書かれている上になんて書いてありますか?
そう、「日本銀行券」と書いてあります。
お札は日本銀行が発行していて、その券と言うことがわかります。

ここで確認しておきたいのですが、お金を発行しているのは日本政府では無いと言うことです。もし政府がお金を勝手に刷れたら、消費税は上げないと思います。必要ならば、自分でお札を刷れば良い事になります。
つまり、お金を刷る権利は日本国政府にはなく、日銀が行っているという事実をここでは確認してください。

日銀って何者??「日本銀行券」って言うけれど、クーポン券、引換券、食券??

では、日銀って何者??「日本銀行券」って言うけれど、クーポン券、引換券、食券??
日本銀行のホームページによると、日本銀行はわが国唯一の中央銀行であり、日本銀行は、日本銀行法により、そのあり方が定められている認可法人であり、政府機関や株式会社ではありません。
日本銀行法では、日本銀行の目的を、「我が国の中央銀行として、銀行券を発行するとともに、通貨及び金融の調節を行うこと」および「銀行その他の金融機関の間で行われる資産決済の円滑の確保を図り、もって信用秩序の維持に資すること」と規定しています。

また、日本銀行が通貨及び金融の調節を行うに当たっての理念として、「物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資すること」を掲げています。
日本銀行の役割を要約すると「物価の安定」と「金融システムの安定」という二つの目的が明確に示されています。

つまり、日本銀行は株式会社ではありませんが、政府から独立した法人とされ、公的資本と民間資本により存立しています。資本金は1億円で、そのうち政府が55%の5,500万円を出資し、残り45%にあたる約4,500万円を政府以外の者が出資しています。出資者には一般の株式会社の株式に相当する出資口数を記した「出資証券」が発行されます。出資証券はジャスダックに上場され、株式に準じて取引されています。

という事は、我々でも株式(出資証券)を買える為、決算書は公表されています。
2014年2月28日現在の日本銀行の資産の総額は約240兆あります。その資産の約83%を国債が占めています。

【日本銀行のバランスシート(2014年2月28日現在)】(単位:万円)

資産 負債
金地金 441,253,409 発行銀行券 86,133,563,221
現金 285,140,833 当座預金 114,030,427,747
国債 199,421,615,730 その他預金 117,906,815
コマーシャル・ペーパー等 2,206,661,288 政府預金 1,144,797,240
社債 3,214,154,700 売現先勘定 32,241,758,774
金銭の信託(信託財産株式) 1,360,331,700 雑勘定 500,952,218
金銭の信託
(信託財産指数連動型上場投資信託)
2,745,127,741 引当金勘定 3,539,280,396
金銭の信託
(信託財産不動産投資信託)
143,407,024  
貸付金 24,752,007,000 資本
外国為替 5,344,163,923 資本金 100,000
代理店勘定 11,814,113 準備金 2,741,438,419
雑勘定 524,547,368    
合計 240,450,224,834 合計 240,450,224,834

参照:日本銀行ホームページ「営業毎旬報告(平成26年2月28日現在)」より作成
http://www.boj.or.jp/statistics/boj/other/acmai/release/2014/ac140228.htm/

1万円札は借用証書?!

さて、ここで問題です。この決算書に一万円札(=日本銀行券)が隠れています。名前は日銀側から見るので「発行銀行券」となっています。出来れば、皆様も上記の日銀の決算書を見て探して欲しいのですが、見なくてもわかるように解説すると、決算書右側の一番上に「日本銀行券」が見つかります。右の欄は「負債」と「純資産」が載っていて、その上の箇所は負債を示しています。つまり、1万円札は日銀の借金(=借用証書)と言うことがココでわかります。

我々は、銀行からお金を借りる時は何らかの資産を担保として取られると思います。
担保に入れる資産が無い人は借りることは難しくなります。そこで、日銀の一番多い資産を右側から探してみるとなんと国債!?つまり、1万円札は日本の国債を担保にして発行していることが読み解けます。

多くの元本が割れるのが嫌だから預貯金や保険、財形やタンス預金をしていますが、その多くの運用先は国債であり、知らず知らずの内に皆様の資金が国債へと流れていることが読み解けます。

50兆しかない税収がないこの国が、100兆も使える秘密がココに隠れています。国は税収が無くても、国債を発行してお札を得ます。つまり、皆様が国債を知らず知らずのうちに買い国の財政を支えているのです。アルゼンチン国民には、貯蓄する余裕資金がなく、アルゼンチンペソも信用していなかった為、アルゼンチン国債を国内では消費できず、政府は破綻したのです。でも、日本は破綻しません。なぜだと思いますか?もうお分かりですね!
「貴方」と「日銀」が買うからです。

経常収支が黒で日本に海外からお金が入ってくる内は、直ぐに日本の国債が破綻することはないでしょう。なぜなら、日本の企業や個人に資金が入ると知らず知らずの内に国債にお金が流れるからです。でも、経常収支も赤に近づいて来ました。
この先、日本国債(=円)だけで良いとは言えないのではないでしょうか?

 「今のような低金利で、お金を殖やすなんて無理!」
「殖やすのはリスクがありそうだから、ワタシは貯める方で頑張ろう」これまでは、それでも何とかなった…かもしれません。

執筆:チームM 代表 松井信夫(ファイナンシャルプランナー)CFP®
株式会社ウィム 代表取締役。NHK文化センターをはじめ、全国各地で年100回以上のセミナーを行う人気ファイナンシャルプランナー。
“プロのノウハウを分かりやすく”をモットーに、ジェスチャーを混じえて説明するセミナーは、笑いあり、涙あり、飽きさせない語りが評判です。
顧問契約のお客様へのコンサルティングでは、リーマンショック、ギリシャショックなど数々の金融危機の中でも、お客様の資産を増やし続けてきた実績が有名。
著書に、『金融時事用語辞典』(共著、金融ジャーナル刊)、『銀行では絶対に 聞けない資産運用の話』(書肆侃侃房刊)がある。
チームMの本部は銀座6丁目の株式会社ウイム内にあり、毎月全国からFPや金融関係者が知識向上、スキルアップ等の為に集まり、相互研鑽を行っています。