保険診断Q&A

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■アドバイス

無診査で加入できる手軽さと安心がメリット。支払った保険料より受け取る保険金が少なくなるケースも。

無診査で加入できますが、保障額は小さめです

中高齢の方向けに、健康状態にかかわらず無診査で加入できる終身保険が増えてきました。無選択型終身保険と呼ばれていますが、持病のある人にとっては、万一の保障を手厚くできるこの保険の存在はとても気になるところでしょう。
一般の終身保険と異なる特徴としては次の3つがあげられます。
  1. 病気による死亡保障は最高300万円まで
  2. 契約日から2年以内の病気死亡は、それまでに支払った保険料相当額まで
  3. 保険料は終身払い
特に3.は要注意。老後にも引き続き保険料を払い続けなければならないので、年金収入だけでは支払いが厳しくなる可能性があります。また、一定期間が過ぎると受け取る保険金よりも支払う保険料の方が多くなるケースもあります。
いくら支払い、いくら受け取れるのかを試算し、そのほかのメリット・デメリットを比較して検討するようにしてください。

代表的な商品の特徴

無選択型終身保険は現在6社が取り扱っていますが、代表的な商品の特徴をみてみましょう。

【終身保険どなたでも(アメリカンファミリー生命)】
満40歳〜80歳までの人が加入できます。月々の保険料でコースが分かれており、月々2000円〜1万円まで1000円単位でコースを設定できます。死亡保険金は加入時の年齢と月々の保険料で決まり、55歳男性が月々1万円コースに加入した場合、病気死亡時の保険金は203万7000円。72歳になる17年目で支払い保険料総額が保険金額を上回ります。災害時の死亡は、年齢に関係なく病気死亡時の4倍の保険金が受け取れます。契約日から2年経過するとリビングニーズ特約をつけることもできます。この特約は、余命6ヶ月以内と診断されたら死亡保険金を受け取ることができるもので、保険料は無料です。

災害死亡が手厚いことや精神的な安心感を考慮して検討を


このように、誰でも入れる終身保険は、保障額がそれほど大きくないことや、受け取る保険金以上に保険料を払わなければならないケースもでてくるという問題があります。保険料総額が保険金額を上回るまでの年数は加入年齢によっても異なり、60歳で加入すると約13年、70歳だと約9年と徐々に短くなっていきます。ならば上回った頃に解約すればよいか、というとそれも損。解約返戻金は多くても支払った保険料の70%程度しかありません。
しかし、交通事故などによる災害死亡では、病気死亡の4倍の保険金が支払われる災害割増特約が付いているのが通例です。保険には「安心を買う」という意味もありますので、こうした保険のしくみをよく理解した上で加入するのも1つの選択肢です。


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