保険診断Q&A

節約・ライフプラン



■アドバイス

保険会社の破たんの影響は保険の種類や契約時期によって異なります。必要な保障を確認し、各社の商品を比較した上で見直しを。

生命保険会社が破たんした場合の影響は?

生命保険会社が破たんした場合には、次のような措置がとられます。
  1. 将来の保険金支払いにあてるために積み立てている金額(責任準備金)が、削減される可能性があります。ただし、契約者保護機構で90%まで補償されます。
  2. 予定利率が引き下げられる場合があります。
  3. 破たん後一定期間の解約には「早期解約控除」が適用される場合があります。

保険会社が破たんした場合の影響は、加入している保険の種類、加入時期によって異なります。影響が大きいのは終身保険や個人年金保険のように貯蓄性の高い保険で、1996年以前の予定利率が高い時期に契約した保険です。

これまでに破たんした保険会社の例を見てみると、予定利率が高い時期に契約した個人年金保険などは将来の年金額が半分近くまで削減されました。しかし、定期保険や定期付終身保険のように保険料が掛け捨てになる部分が多い商品は、保険金の削減はほとんどありませんでした。

村山さんが加入しているのは定期付終身保険であり、加入したのは1997年で予定利率が2.75%のときです。万一保険会社が破たんした場合の影響は小さいと思われます。経営状態が不安だからという理由で、すぐに解約する必要はないでしょう。

奥様が加入している保険では、がん保険は保険料が掛け捨てなので破たんの影響は少ないですが、個人年金は契約時期によって減額幅が大きくなる可能性があります。
しかし、個人年金保険は解約時期によってこれまでに支払った保険料を大きく割り込みますし、解約して他の金融商品で運用しようとしても、現在は低金利のため有利な運用は望めません。生命保険会社が破たんするかどうかはわかりませんので、こちらもあわてて解約する必要はないと思います。

終身医療保険に死亡特約をつけられる商品もあります。

現在は様々な保険商品が発売されているので、村山さんのご要望のように、よりシンプルに割安な保障にするために見直しを検討してみます。
まず、村山さんのご家庭は夫婦二人なので、死亡保障の目安は1000万円〜2000万円です。現在は3000万円の保障に加入されていますが、ご両親を扶養しているなど特別な事情がなければ減額を検討してみましょう。

また、現在加入しているがん保険と同じアメリカンファミリー生命で、医療保障、死亡保障ともに準備することも可能です。アメリカンファミリー生命では、単体の医療保険に終身の死亡保障や一定期間の死亡保障を特約で付加することができる特徴があります。特約の方が保険料が割安になりますが、終身特約は保険料の払い方も終身になり、老後も支払いが続く点が気になります。アメリカンファミリー生命では、終身医療保険+定期保険特約を準備することにしておくといいでしょう。

アメリカンファミリー生命の終身保険には、60歳で保険料を払い終えるタイプもあります。その場合、死亡保障500万円で毎月の保険料は約15,700円となります。
より割安な保険料で終身保障を準備したいのであれば、変額終身保険が向いています。例えば、ソニー生命やスカンディア生命などの変額終身保険では死亡保障500万円の保険料は約9400円です。
変額終身保険の特徴はこちらをご覧ください。


死亡保障を2000万円に減額しましたが、現在より保険料が約4000円安くなり、医療保障を終身で準備することができました。定期特約は10年後に更新ですが、そのときに死亡保障を減額すれば、保険料の上昇をある程度抑えることができます。60歳まで保障が続くタイプもありますが、その場合の定期特約の保険料は2260円です。

現在加入中の保険と同程度の保障で見直しを考えてみましたが、終身死亡保障については、貯蓄を増やしておくことで遺族の生活費を確保することもできます。保険で準備するか、貯蓄で準備するか、この点もご夫婦で検討してみてください。


 ▲ BACK

Copyright(C) NTT IF Corporation