保険診断Q&A

節約・ライフプラン



■アドバイス

定期付終身保険は医療特約を除いてそのまま継続。医療保障は終身医療保険で準備を!

保険料アップは必要経費。その分家計支出を見直しましょう。

現在ご主人が加入中の定期付終身保険は、終身保険部分の保険料も更新時期にアップするタイプですが、加入したのが予定利率5.5%の時期なので、転換はできるだけ避けたいところです。転換は、現在の年齢で保険料を計算しなおすとともに、予定利率が現在の1.5%になってしまいますので、その点では現在加入中の保険の方が有利だからです。
終身保険部分500万円については、終身部分だけを残すことができる場合と、定期特約を少しでも付加しなければならない場合がありますが、いずれの場合も定期保険を他社で加入することも可能です。

しかし、49歳で定期保険3000万円に加入すると、毎月の保険料は1万9千円〜2万2千円です。現在加入中の保険を更新した場合、更新後の定期特約部分の保険料は約2万円。現在加入中の保険は、団体扱いで保険料が割安になっていることもあり、他社に切り替えるメリットはあまりないと思われます。転換後の定期特約部分の保険料は、現在加入中の保険を更新した場合よりも保険料が安くなったように見えますが、現在加入中の保険の積立額(責任準備金+配当金)を頭金として充当しているのが原因です。
そう考えると終身保険部分、定期特約部分についてはそのまま継続するのが得策といえるでしょう。

医療特約については終身で付加できるのは数社しかなく、現在加入中のA生命では、取り扱っていませんので、単体の終身医療保険に加入しなおすといいでしょう。
比較的保険料の割安なアメリカンファミリー生命の終身医療保険エヴァーでは、日帰り入院からの保障で、入院日額5000円の場合、月々の保険料は2980円(49歳男性)、2910円(49歳女性)です。ただし、保険料も終身払い、1回の入院限度日数60日、通算1000日の保障となります。

保険料の合計では、現在の定期付終身保険をそのまま継続した場合の保険料34,061円より若干安くなる程度ですが、医療保障を終身で得られるメリットがあります。

現在の保険料18,773円から、更新後は1.8倍の保険料となりますが、お子様が大学を卒業するまでの必要経費ととらえてください。その分、生命共済は解約、食費や水道光熱費、通信費、こづかいなど家計支出の見直しをしましょう。

海外赴任中も保障の対象。必要書類に注意しましょう。

生命保険は海外赴任中も保障の対象です。手続きに必要な書類はおもに下記のようになりますが、各社所定の書式を設けている場合がありますので、万一の場合は加入している保険会社にきちんと確認するようにしてください。
  1. 海外で死亡された場合
     死亡した国で発行された死亡証明書と、その翻訳を提出します。
  2. 海外で入院した場合
     日本の病院・診療所と同等と認められる施設で、日本の医師と同等の資格を有する医師の治療を受けていることが条件です。
    海外での入院先の診断書、交通事故の場合は交通事故証明書などを提出しますが、被保険者が帰国した後、本人から請求することになっている場合が多いです。


予定利率引下げによる影響は保険種類、加入時期、加入年齢により異なります。

保険会社が破たんする前に予定利率を引き下げられるようにする制度ができるという報道が、新聞や雑誌等にも掲載されており心配されている人も多いでしょう。
予定利率が引き下げられた場合、終身保険や個人年金保険など貯蓄性の高い保険は、影響を受ける可能性が高いです。
洋子さんが個人年金保険に加入したのは予定利率が5.5%と比較的高い時期ですが、仮に予定利率が引き下げになったとしても、何%になるかは現在のところ不明です。

参考に2001年3月に破たんした東京生命の例をみてみましょう。東京生命の場合、予定利率が2.6%に引き下げられましたが、1991年に30歳で10年確定の個人年金に加入した人は、年金額が60%に減額されました。

● 東京生命の保険金・年金額変更モデル
変更前の保険金額・年金額を100とした場合の変更後の保険金額・年金額の一例(概算値)

保険種類 加入年齢 契 約 年 度
2000 1999 98 97 96 95 94 93 92 91
個人年金保険
(10年確定)
30歳     98 98 98 81 81 68 60 60
40歳     98 98 98 86 86 76 70 71
個人年金保険
(10年保証付終身)
30歳     97 96 96 74 74 57 48 49
40歳     97 97 97 78 79 65 56 57
一時払い養老保険
(10年満期)
30歳             96 94 95 98
40歳             96 95 95 98
養老保険
(30年満期)
30歳     99 99 99 87 87 76 70 70
40歳     99 99 99 88 88 78 72 72
終身保険
(60歳払込満了)
30歳     97 97 97 78 77 62 55 55
40歳     97 97 97 80 80 66 58 58
定期保険
(10年満期)
30歳                    
40歳                    
定期付終身保険
(60歳払込満了)
30歳     99 99 99 98 98 98 97 97
40歳     99 99 99 99 99 98 97 97
※加入者が男性の場合の例
…この部分は保険金・年金額の変更なし

でも、破たんした保険会社よりも低い予定利率に引き下げることは考えにくいので、仮に引き下げられることになったとしても2.6%以上になるのではないかと思われます。
心配だからと解約しても現在のような低金利では、他にいい運用先はなかなか見つからないでしょう。予定利率が引き下げになるとは限りませんので、現在の個人年金保険は大切に継続してください



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