節約・ライフプラン

節約・ライフプラン
■ 予算・ライフスタイルで選ぶクルマ塾

 ▲ INDEX
●冠水した道路でクルマが半分水に浸かってしまいました
 こんな状況でも強いクルマはありますか?
2004.11

相談者
47歳・男性。
成人する娘さんに車を買ってあげたい
予算200万円

一月生まれの娘が、今度の誕生日で二十歳を迎えます。クリスマス、お年玉、成人のお祝いをぜんぶまとめてクルマを買ってやることにしました。ただし、車種は私が決めるという条件で。
これまで、私の車(中型のセダン)を時々乗り回していましたから、運転には慣れているようです。しかし、自分のクルマを持つと、必要もないのにクルマで出かけたり遠出をしたりと、目の届かないところに行ってしまいがちです。どんなに本人が注意深く運転していても、もらい事故ということだって有ります。
できるだけ安全性能の高いクルマを選びたいという親心ですが、どれが良いでしょう?


●「衝突回避性能」と「衝突時の安全性」で選ぶ

▼トヨタとマツダのコンパクトカーで選ぶ

御予算200万円ということになると1300〜1500クラスのコンパクトカーになると思います。この中で最も安全性の高いクルマという条件を付ければ、トヨタbBイストにマツダのデミオベリーサということになるでしょう。以下、理由を説明します。安全性には『衝突した時の安全性』と『衝突しないようにする性能を持たせる』という二つのアプローチがあります。前者はクルマをコンクリートの壁や、自動車と同じような強さを持つ台車に衝突させ、運転席と助手席に座っているダミー(人形)の受傷度合いをチェック。少ない数値のクルマを安全と評価するもので、ボディ構造やエアバッグの有無などで大きな差がつきます。

▼最近普及の姿勢制御装置に注目

後者は「そもそも事故に遭わないようするのがベスト」という考え方で、ABSや優れた操縦安定性を持たせ、ドライバーに事故回避操作をさせるというもの。最近「姿勢制御装置」などと呼ばれる、急転舵やオーバースピードでカーブに入ってしまったような時でも自動的に車体の姿勢をキープする装置が普及。回避能力は劇的に向上したと思います。一昔前なら10回事故に至ったような状況で、8回から9回まで助けられるようになったと考えていいんじゃないでしょうか。したがって事故を起こしにくく、万一遭遇してしまった時はクルマがしっかり衝撃を吸収してくれるようなモデルを選べば良いということ。その回答が前出4モデルなのです。

▼姿勢制御装置付きのコンパクトカーは少ない

姿勢制御装置は技術力と開発コストの両方が必要。残念ながら国交省の外郭団体で行っている『自動車アセスメント』(衝突した時の安全性評価)で優れた成績を収めている日産もホンダも、姿勢制御装置付きのコンパクトカーをラインナップしていません。安全性を最優先したいなら候補としにくいですね。上に挙げた4モデルなら姿勢制御装置のオプション設定があり、トヨタの2モデルは8万円で装着可能(マツダの2モデルは9万円)。一度でも事故を回避できたなら、保険よりずっと効能あると思います。ちなみに衝突した時の安全性評価も上記4モデルならコンパクトカーとして十分な成績を取っており、心配ありません。

▼側面からの衝突にサイドエアバッグも考慮

強いて言うと側面から衝突された時の安全性に絶大なる効果を発揮する『サイドエアバッグ』をbBだけ選べないため、残る3モデルが200万円以下で最も安全なクルマだと考えていいと思います。この3モデルの弱点を挙げると、イストはリアシートが狭め。男性だと厳しい広さです。デミオとベリーサの場合、実用燃費で10%程度イストに届きません。リアシートの広さや燃費も気にならないというなら、スタイルかメーカーで選べばいいでしょう。信頼性重視ならトヨタ。走る楽しさを重視するのであれば、ヨーロッパ製のサスペンション(ダンパーという重要なパーツ)を採用しているマツダの2モデルをすすめます。


トヨタ bB http://www.toyota.jp/
トヨタ イスト http://www.toyota.jp/
マツダ デミオ http://www.demio.mazda.co.jp/
マツダ ベリーサ http://www.verisa.mazda.co.jp/


▲ INDEX


Copyright(C) NTT IF Corporation