節約・ライフプラン

節約・ライフプラン
■ 予算・ライフスタイルで選ぶクルマ塾

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●今年の東京モーターショーでは環境がキーワード
 この数年で販売される可能性があるのは?
2003.11

相談者
38歳・女性。
地球環境と子ども達の未来が事が気になる2児の母
予算200万円

今年は2年に1回の東京モーターショーの年で、TVや新聞、雑誌で色々な車が取り上げられて普段クルマにそんなに興味のない私にも、未来の自動車の姿が何となく見えてきたようです。しかし、そうは言っても未来のクルマ。現実に市販間近のクルマも有れば、いわゆるコンセプトカーというんですか?研究の成果をプレゼンテーションするだけのクルマもあると聞きます。

環境がキーワードといわれた今回のモーターショー、果たしてクルマの環境負荷はどの程度減らせる目処が立ったのでしょうか?この数年で私たちが現実に手に入れることができるエコカーはどんな物なのでしょうか?
この数年のうちに200万円で手に入るエコカーは登場するでしょうか?
モーターショーをじっくり見てこられた塾長、教えて下さい。


●環境をどう捉えるかで選択肢は2つ
 今でもできることはコンパクトカーに乗り換えること

現在どんなクルマに乗っているかで答えは大きく違ってきます。もし環境負荷が大きい大型の旧型車なら、将来のことを憂う前にすでに売っている環境にやさしいクルマを買うべきでしょう。
環境問題には二つのアプローチがあります。クルマが走ると、人間や生物に直接的な害をもたらす『汚染ガス』(一酸化炭素や窒素酸化物、粒子状物質など)と、地球温暖化に影響あるといわれる『二酸化炭素』を出します。このうち前者は、最新の環境対応車を買えば”ほぼ”環境負荷を掛けないと考えていいんじゃないでしょうか。

▼排気ガスがクリーンなクルマを選ぶ

具体的に説明すると最もクリーンなクルマで言えば「部屋の空気よりクリーンな排気ガスしか出さない」です。アメリカで施行されるAT−PZEV(日本の☆三つ/超−低排出ガスレベルよりはるかに厳しい基準。ちなみに低公害車はリアガラスに張られたステッカーの☆の数でクリーン度を表示)という基準を満たすクルマの排気ガスは、例えばHCという悪臭の要因になる物質で言うと、人間では判別できないレベル。つまり完全なる無臭ということ。その他の有害物質も大気レベルです。

この基準、クルマを密閉された試験棟の中に入れエンジン掛けて測定します。排気ガスだけでなく、いわゆるクルマの臭いも一切出してはいけない厳しさ。現在日本で売っているクルマでは『日産ブルーバードシルフィ』と『トヨタ・プリウス』『ホンダ・オデッセイ』がこの基準をクリアできる実力を持っています。今後、日本でも☆四つというさらにクリーンな排気ガス基準が出てきますが、上記3モデルは現在でもクリアできる実力。買えば環境に負担を掛けずに済みます。プリウス(215万円)とオデッセイ(220万円)は予算オーバーですが、シルフィなら200万円以内です。

▼二酸化炭素を出さないなら燃費の良いクルマ

もう一つの『二酸化炭素』ですが、これはもう燃費とイコールだと思って問題ありません。例えば水素を使う自動車(燃料電池車など)は一般的にクリーンだと考えられていますけれど、水素を作る段階で二酸化炭素を出します。トヨタも「ハイブリッドなど燃費の良いガソリンエンジン車なら燃料電池車と総合的な熱効率は同等」と言っています。電気自動車だって同じ。原子力発電を肯定するなら別ですが、電気を作る時点で二酸化炭素を排出します。つまり燃料電池車を待つなら、すぐにでも燃費の良いクルマに交換すればよいということ。

環境問題で最も大切なのは「今できることをすぐに行う」です。もし地球環境や子供たちの未来が気になるなら、今日にでも環境にやさしいクルマへ乗り換えればいいんじゃないでしょうか。ちなみに最も優れているのはプリウス。☆四つで燃料電池車並の熱効率を持っています。そこまで予算ないなら、ホンダ・フィットトヨタ・ヴィッツといった燃費の良いコンパクトカー(このクラスは大半が☆三つのクリーン度)を選べばよいと思います。コンパクトカーなら全て環境にやさしいと考えてください。

トヨタ プリウス http://www.toyota.jp/
トヨタ ヴィッツ http://www.toyota.jp/
ホンダ オデッセイ http://www.honda.co.jp/auto-lineup/odyssey/
ホンダ フィット http://www.honda.co.jp/auto-lineup/fit/


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