第39回:どうしたら貯まる?1,000万円


「1,000万円を貯めよう」と思っても、それはそう簡単なことではありません。貯蓄自体、貯めたいと思っていても、なかなか貯まらないという方がほとんどではないでしょうか?

ところが、相談業務をしていると「どうやってこれだけの金額を貯めたのですか?」と思わず伺ってしまうほど、しっかりと貯蓄をしている方もいらっしゃいます。貯蓄ができる人とできない人は、何が違うのでしょうか?

しっかりと貯蓄ができている方の共通点は、財形貯蓄などを利用して、毎月やボーナス時に確実に決まった金額を貯蓄していることです。中には株式で大きく増やしたという方もいらっしゃるかもしれませんが、積立で増やしてきたという方が大半です。貯蓄は一朝一夕にできるものではなく、やはりコツコツが最大の武器ということでしょう。

一方で、なかなか貯まらないという方の共通点は、使わなかったお金が口座に残っているだけで、毎月定期的に貯蓄はしていないようです。決まった額を貯蓄しているつもりでも、それがいつでもすぐに使える普通預金口座であったりすると、結局は使ってしまい、年間で見ると貯蓄が増えていない、ということもありがちです。

今回は、コツコツと計画的に貯めていく運用の効果の大きさを見てみましょう。

期間が長いほど複利運用の強みを発揮!

1,000万円を貯めるには、どのくらいの金額を積み立てしていけばいいのでしょうか?
それは、もちろん、何年間で貯めるのかによって、毎年積み立てる金額は変わってきます。


(1)10年間で1,000万円を貯めるには
▼金利2%で複利運用できた場合

毎年積立額 約91万3千円
積立額累計 約913万円


(2)20年間で1,000万円を貯めるには
▼金利2%で複利運用できた場合

毎年積立額 約41万2千円
積立額累計 約823万円
   

さて、ここで注目したいのは、積立額累計です。つまり、1,000万円を貯めるのに、合計でいくら積立をしたか、ということです。

年利2%の複利運用ができた場合、期間が10年であれば、約913万円の元本で1,000万円になります。一方で、期間を20年とることができれば、約823万円の元本で1,000万円にすることができ、必要な元本が大きく異なります。

これは、複利の効果と言われるもので、長い期間運用できれば、利息に利息が付いていき増え方が大きくなるためです。このように、運用期間が長ければ長いほど、お金が働いてくれる効果が大きくなるので、積立は1日でも早く始めたいですね。


<参考:1,000万円貯めるために必要な毎年積立額>
(1)期間10年の場合

年利 1% 1.5% 2.0% 2.5% 3.0%
毎年積立額 約95.5万円 約93.4万円 約91.3万円 約89.2万円 約87.2万円

(2)期間20年の場合

年利 1% 1.5% 2.0% 2.5% 3.0%
毎年積立額 約45.4万円 約43.2万円 約41.1万円 約39.1万円 約37.2万円

短期間の積立であれば、金利はあまり考えずに

上記は、ある程度の年利を想定して、毎年の必要な積立額を示したものです。定期預金など安全確実な商品で増やしていこうと思うのであれば、現状では金利は1%程度で考えておくべきでしょう。また、債券や株式で増やしていこうという場合には、もう少し高めの金利で考えてもよいでしょう。ただし、期間が短い場合には、元本割れなどのリスクも高まります。

10年以内の目標を定める場合には、年利は保守的に考えておくほうが無難です。例えば、3年間で300万円を積み立てたい、と考えるのであれば、大きなリスクを取る(年利を高く設定する)のは避けるべきです。単純に計算をしてみると、300万円÷3年=100万円です。1%で運用できた場合の必要な積立額は99万円ですので、利息を考慮しないで計算した場合と大差はありません。

このようなことから、積立期間が短い場合には、金利はあまり考慮せず、着実に積み立てることが重要となるでしょう。

貯蓄成功のカギは、目標設定にあり!

このように、目標の額の貯蓄を達成するためには、毎年どのくらいの貯蓄が必要なのか、具体的な数字を知り、その額を確実に貯めることです。そして、この額を算出するためには、それを何年後までに達成したいのかを決めることが第一歩となります。この期間を定めることにより、選ぶ金融商品も異なってくるでしょう。

運用期間が長く取れれば、株式や投資信託などを利用し、金利を高めに設定する、運用期間が短ければ、定期預金の積立など元本重視のものにし、金利はあまり考慮しない、というように積立の方針も決まってきます。まずは、いつまでに、いくら貯めるのか、という目標設定をしてみましょう。

マネーカウンセリングネットWealth
ファイナンシャルプランナー(CFP(R))
高田晶子

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