節約・ライフプラン

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節約マネーコラム

第34回:どうなる?!これからの所得税 (2006年2月)

2月から確定申告シーズンで、何となく世の中も慌しい雰囲気になるのを感じます。きっと昨年1年間の所得を明確にして納税や税金の還付を受けることで、慌てたり、ほっとしたり、何か発見をしたりという節目にあたるのだと思って、私も毎年確定申告をしています。

一定以上の所得があった人が納税する所得税は、最近の税制改正で手取収入が減る傾向にありますが、多くの人に関係ある変更点を中心にピックアップしてみました。

定率減税は今年分から半分へ

これは、景気対策として1999年に小渕内閣が導入した減税策の一部で、所得税額の20%(上限額25万円)と、個人住民税額の15%(上限額4万円)が減税されるものでした。しかし、2005年度の税制改正で、今年の1月から所得税の減税率は半分の10%に(住民税は今年の6月から減税率が半分の7.5%に)下がってしまいます。

よって、以下のモデル図のように、会社員なら定率減税分として源泉徴収票の余白欄に書かれている「年調定率控除額○○○円」が、今年分は昨年分より減ってしまうでしょう。また、自営業者なら確定申告書の定率減税額の欄が、昨年分の20%から今年の所得分は10%で計算されることになります。その結果、手取りが減ったり、納税額が増えたりするわけです。



定率減税は全廃へ

更に、2006年度の税制改正大綱によると、景気動向を見ながらということですが、2007年1月(住民税は6月)から定率減税が全くなくなる予定です。2年連続で減税率が減り、とうとう数年続いた景気対策としての減税策そのものが終わりを告げ、これからは手取り収入のダウンという方向へ傾いていくと思われます。

多くの生活者の関心ごと…「住宅ローン減税」の縮小

もう一つ、所得税の節税で意識している人が多い制度に、「住宅借入金等特別税額控除」(住宅ローン控除)があります。住宅ローン控除は、一定の要件を満たす住宅の購入・新築・増改築を行い、10年以上の住宅ローンを返済している人が使える制度です。

年末の住宅ローン残高に対して1%〜0.5%といった一定割合の額が、納付している所得税額から減額されるので、これもかなりまとまった額になるといえます。しかし、残念ながら、次の表のように今後、毎年段階的に控除額が縮小されていく予定です。

< 住宅ローン控除の控除率 >
入居時期 対象借入額 期間 借入額に対する控除率
(最大控除額)
2006年 3,000万円まで 1〜7年目 1.0%(30万円)
8〜10年目 0.5%(15万円)
2007年 2,500万円まで 1〜6年目 1.0%(25万円)
7〜10年目 0.5%(12.5万円)
2007年 2,000万円まで 1〜6年目 1.0%(20万円)
7〜10年目 0.5%(10万円)

こうした縮小を知って、中には「住宅ローン控除が大きいうちに」と焦って住宅を購入する人もみかけますが、正直いって、無理な予算で多額の住宅ローンを組んでしまっても、ローンの利息が膨れるほうが、大きなリスクになります。

将来、扶養家族が増えて支払う所得税が減ったり、繰上返済をしたりすると住宅ローン控除の額も減るので、税金は副次的に考えて、本来のライフプラン上の目的達成を計画的に行うほうが賢明といえると思います。

このように税金に関する知識は、あなたのお金を無駄なく活かすという意味で、非常に効果的です。ただし、税金のために人生の様々な計画を無理してゆがめてしまうことだけは注意が必要だと思います。

マネーカウンセリングネットWealth
ファイナンシャルプランナー(CFPR)
吹田朝子
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