節約・ライフプラン

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節約マネーコラム

第16回:傷害保険と医療保険の違いって? (2004年8月)

死亡時1,000万円、入院した場合1日6,000円、通院の保障1日4,000円もついていて、保険料が毎月3,000円!この保険、安い!!

リタイアした私の両親がこのようなDMをもらって「この保険、他と比べると安いから入っておこうと思うのだけど・・・」と電話をしてきたことがありました。新聞の広告や、DMを見て、このように感じられたことがある方も多いのではないでしょうか?

住宅金融公庫から住宅ローンを借りている方で「団体信用生命保険には入りませんでした。こちらの保険の方が安かったので」という方もいらっしゃいました。さて、これはどのような保険なのでしょうか?

この相談者の方は証券を持っていらしていたので、内容を確認して「これは『ケガ』の場合だけ補償される保険ですよ」と申し上げたら驚かれてしまいました。団体信用生命保険は中途からは加入できないので、この方は別の生命保険をかけることになったのですが・・・。

死亡時、入院時、通院時の補償をしてくれる保険の中で、その原因を「ケガ」に特定したものを「傷害保険」といい、主に損害保険会社で取り扱われています。保険料が安かった理由は、このように補償される範囲が「ケガによる」ものに限られているからです。一方、生命保険会社が取り扱う商品(医療保険、医療特約)にも死亡、入院、通院の保障がついているものがあります。こちらは、通常病気とケガの両方によるものをカバーしてくれます。

傷害保険はケガしか補償してくれないなら必要ない、というのではなく、その内容を十分に理解して、必要な場合には上手に活用したいですね。それでは、医療保険とどのような点が違うのか、少し細かく見ていきましょう。

医療保険による保障と傷害保険による補償の違い

傷害保険は「ケガによるもの」とご説明しましたが、正確には「急激かつ偶発な外来の事故により身体に被った傷害」を補償するものです。医療保険の保障内容と同じような言葉が使われているため、勘違いをしてしまうことが多いように思いますが、各保険金、各給付金ともその内容は異なっています(下記表参照)。

  <医療保険>  <傷害保険>
死亡保険金 病気、ケガにかかわらず死亡時に支払われる ケガが原因で死亡した場合に支払われる
高度障害保険金
(死亡保険金と同額)
両目の失明等、高度障害に該当する場合に支払われる ケガが原因で身体に障害が残った場合、障害の程度に応じて支払われる
入院給付金 病気、ケガによる入院の場合に支払われる ケガによる入院の場合に支払われる
通院給付金 退院後の通院に対して支払われる ケガで通院した場合に支払われる

傷害保険の種類

傷害保険には、いくつかの種類があります。以下に主なものを挙げてみます。

▼ 普通傷害保険
国内外を問わず、家庭、職場、通勤途上、旅行中など日常生活上の事故による傷害が対象となります。

▼ 家族傷害保険
一契約で家族(本人、配偶者、生計を共にする同居の親族、生計を共にする別居の未婚の子)についても普通傷害保険の内容の補償が受けられるものです。

▼ 交通事故傷害保険
国内外は問いませんが、交通事故による傷害、道路通行中、乗り物乗車中の交通事故、駅構内での傷害事故等について補償されます。補償範囲が限定されているため、普通傷害保険より保険料は安くなっています。

▼ ファミリー交通傷害保険
一契約で、家族についても交通事故傷害保険の内容の補償が受けられるものです。

▼ 国内旅行傷害保険、海外旅行傷害保険
家を出てから帰宅するまでの傷害事故が対象となります。「海外旅行傷害保険」は、病気による治療費の補償が含まれている(もしくは付加することができる)点が通常の傷害保険と異なっています。

補償内容を理解していないために、独身であるのに家族傷害保険に加入していた、普通傷害保険だと思って交通事故傷害保険に加入していた、という例は少なくありません。それぞれに補償範囲が異なっている点に注意しましょう。

傷害保険の保険料

医療保険や一般的な生命保険は性別や年齢によって保険料が異なっていますが、傷害保険では性別や年齢による保険料の違いはありません。また、健康状態についても問われませんが、職業の危険度によって保険料が区分されています。ただし、危険度の高い仕事についている人でも「就業中の危険不担保」にすることにより、保険料を抑えることができます。仕事中の事故は対象となりませんが、それ以外の日常生活での傷害事故はカバーできます。

傷害保険の利用方法

入院については、傷害保険だけに加入し、医療保険や入院特約に加入していないと、病気の際の保障が抜け落ちてしまいます。あくまでも医療保険等の上乗せ分として考えたいところです。ただ、通院については生命保険と違い、入院せずとも補償の対象となります。お子様や高齢者、日常スポーツをされる方、自転車で通学している方など、ケガによる通院が多いと思われる方には利用しやすいと言えるでしょう。

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ファイナンシャルプランナー(CFP(R))
高田晶子
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